Agile 2013カンファレンスからの取材の続きとして,出展ベンダの4回目のまとめをお届けしよう。
VersionOneは今年もまた,カンファレンスのタイトルスポンサである。
今回のカンファレンスで同社は,Summer 2013 Releaseをローンチした。ソフトウェアのすべてのステークホルダにコラボレーション機能を提供する。このリリースには,外部のステークホルダとプログラムマネージャのコラボレーションを容易にする,2つの新機能が含まれている。
• PlanningRoomsとConversations+ ("Conversations Plus"と読む)。
• PlanningRoomsとConversations+の2つは,日々のコミュニケーションにおける障害を取り除くと同時に,ステークホルダがプログラムレベルでの適切な判断を即座に下すことのできるオープンスペースを提供する。
2013年版のAgile Development Surveyについても正式に発表した。自らのアジャイル経験を発表する意思を持った参加者たちが,Cube 3Dプリンタ×1,iPad Mini×2,100ドルのAmazonギフトカード×3などの景品を目指して参加することだろう。参加者には,結果にいち早くアクセスできるという特典もある。詳細を確認の上,ぜひ調査に参加して欲しい。
LeanKitは,さまざまな業務でかんばんを実現するとともに,大規模な組織へとかんばんをスケーリングするツールだ。同社は,ツールによって捕捉したデータを使用して予測とリスク管理を行う,という新機能のリリースを発表した。コアツールの提供するデータコレクションを使用して,プロジェクトに対するモンテカルロシミュレーションを実行する。それによって,想定される結果の範囲とそれらの可能性を取得すると同時に,予想される結果に重大な影響を与えている要因を特定する。このプロダクトでは,予想内容と現実の結果を比較して確認することができる。プロジェクトの進行に伴って,実際の進捗を基準に予測を絞り込むことで,当初の見積もりに倣うのではなく,新たな目標へと導いていくことが可能になるのだ。
AxosoftはOnTime Scrumというプロダクトをプロモートしていた。同社によれば,世界でもっとも販売数の多いスクラムソフトウェアだという。応答性がよく直感的なユーザエクスペリエンスによって,開発チームがツールに簡単にログイン・ログアウトできると同時に,マネージャや幹部には幅広いカスタマイズ,インテグレーション,ダッシュボード機能を提供する,というのが同社の主張だ。オプションとしてバグトラッカやヘルプデスク,Wikiモジュールも用意されている。カンファレンスではOnTimeのEnterpriseエディションが発表された。5つのOnTimeモジュールに加えて,優先的サポートやリモートセットアップ,トレーニングが含まれる (http://www.OnTimeNow.com/) JIRAからOnTimeへのマイグレーションツール,APIを使用してシステム間でデータ交換を行うインポートツールも同時に発表されている。インポートオプションではプロジェクトやアイテム,優先事項,ステータスとユーザ,カスタムフィールド,アタッチメントをマッピングすることができる。
HPは,自社のエクスペリエンスの世界的な広さと深さを強調していた。同社がプロモートしたのは新しいAgile Managerソリューションだ。先進的な解析機能と直感的なUI,包括的な開発ツール統合を備えているという。モバイルアプリケーション開発用のツールも宣伝していた。
Redgateはデータベース層で継続的デリバリを実現するツールを宣伝していた。他にもソース管理,データベースの構造とデータの比較,CI(Continuous Integration / 継続的インテグレーション)の自動化,ドキュメント生成,テストデータ生成,SQLデータベースのユニットテストとデプロイなどを行うツールが紹介されていた。
IIBA(International Institute for Business Analysis)は,先日リリースされたばかりのBusiness Analysis Body of Knowledge®用のAgile Extensionをプロモートしていた。Agile Allianceとの連携による共同チームによって開発されたものだ。IIBAはメンバシップを基本とした組織で,ビジネスアナリシス実践者の認証を行っている。
ESIは33年の経験を持つ教育組織で,プロジェクト管理やビジネスアナリシスのトレーニングコースを提供している。カンファレンスでは,先日ローンチしたアジャイルカリキュラムをプロモートしていた。PMI-ACP受験準備からアジャイルを使用したプロジェクトポートフォリオ管理まで,広い範囲のコースが提供されている。特定のクライアントに向けたコンテントのカスタマイズや,複数の言語や様式を混在させた全世界向けのトレーニングなどのサービスも提供する。同社では,以下のトピックスに関してコミュニティで公開されている,アジャイルのホワイトペーパ,リサーチ,ウェビナなどのライブラリ を作成している - アジャイルプロジェクトの指標,効率的なアジャイル要件の開発,政府機関におけるアジャイルプロジェクト管理など。
Blueprintは要件定義と管理のためのツールを開発している。同社がプロモートしていたのは,エンタープライズのアジャイル要件を重視したBlueprint V5だ。このツールは,一般的なアジャイル開発アプローチ (スクラム,XP,機能駆動開発,かんばんなど)に対応しているが,それらを前提とはしていない。要件管理のアプローチについても,さまざまなエンタープライズアジャイルフレームワークに対応していると同時に,そのどれも前提とはしないのが特徴だ (DAD(Disciplined Agile Development), SAFe(Scaled Agile Framework), SDLC 3.0など)。
カンファレンスに姿を見せたスポンサ企業以外にも,他のトラックや別の方法で,多くのスポンサがカンファレンスを支援していた。
Esther Derby Associates 「エンタープライズアジャイル」トラックを後援
Agile Coaching Institute 「コーチングおよびメンタリング」トラックを後援
Inflectra 「品質保証」トラックを後援
Smits Management Consultancy リーダーシップのトラックを後援
B2T Training 「顧客との共同作業」トラックを後援
FutureWorks Consulting カンファレンスでのインターネットアクセス支援
Assembla カンファレンス後援
Eliassen Group カンファレンス後援