FP CompleteはFP Haskell Centerをリリースした。これは、HaskellのIDEであり、アプリケーションサーバでもある 。IDEはブラウザベースで、アプリケーションサーバが同梱されている。これによってウェブベースのHaskellプログラムを簡単し作成し、実行することができる。
なぜHaskellなのか。FP CompleteはHaskellの"実行時ではなくコンパイル時にすべてのエラーを検出する強い型チェックによって、Haskellプログラマはきれいで正確なコードを書くこと"を強調する。また、"Haskellは市場投入の速さを30%から50%程度速めます。さらにプログラマの生産性を向上させ、コストを低め、製品の品質を上げる"としながら、今まで普及しなかったのは、"[..] Haskellはオープンソースや独自実装のツールセット経由で配布されますが、そのようなツールはユーザによって時間をかけながら、組み合わせる必要があります。"
InfoQの関数型言語に対する障害についての調査では、不十分なツールサポートが2番目に大きい障害だった。つまりIDEの出現が役割を果たすのだ。現時点では典型的なIDEの機能はないが、漸進的なコンパイルやエラーのレポートのような機能はある。また、Hoogle (Haskell API検索エンジン)統合、構文のハイライトなどの機能もある。エディタはCodeMirrorをベースにしており、GitやGitHubとも統合されている。もちろん配置に必要な機能もある。
InfoQはFP CompleteにIDE作成で直面した困難について話を聞いた。
HaskellのIDEを作るという挑戦は、開発者がHaskellの利点を活用できるようにするためでした。型やシンタックスエラーを即時にフィードバックし、別のインタプリンタが必要ないようにしようとしました。また、Hoogleのようなツールを利用し、エディタに搭載された機能検索データベースでさらに開発者を支援しようとしました。私たちは、生のフィードバックを開発者を与え、コーディングに共通するミスの修正を支援する、素晴らしい機会を手に入れました。
また、GHCビルドシステムにマッチしたプロジェクトマネジメントを作成し、複雑さを取り除くことも挑戦のひとつでした。これによって、未経験の開発者がHaskellを使うための障壁やHaskellを学習するためにフラストレーションを減らします。Haskellを簡単に利用できるようにし、誰もがアクセスできるようにするのは、私たちがユーザから託された最大の挑戦でした。ユーザからのフィードバックに基づくことで私たちは多くの点で成功したと思っています。
InfoQ: 既存のIDEプラットフォームではなく、ブラウザベースのIDEを作成することに決めたのはなぜですか。
私たちの当初の目的は、このHaskellという素晴らしい言語とエコシステムの利用者を増やすことです。セットアップに手間がかからないツールを提供すれば、Haskellを学び、利用することの難しさが少なくなると考えました。現在行っている作業の大半は、テストされ、レビューされたライブラリをユーザに提供し、Haskellアプリケーションを簡単に配置できるようにすることです。また、私たちが作ったのはIDE以上のものです。安定しており、商用サポートがあり、クラウドベースのビルドシステムと配置システムを持ったHaskellプラットフォームです。今年の秋にはファイアフォールの後ろにあるシステムへの配置も追加して、Haskellアプリケーションのビルド、構成、配置、 管理を簡単にできるようにするつもりです。
InfoQ: 典型的なIDEの機能はまだ実装されていません。例えば、リファクタリング、デバッグ、単体テストなどです。これらの機能についての計画を教えてください。
はい、今年の末に予定している次のリリースでこれらの機能を盛り込む予定です。いくつかの機能については年末を待たずにリリースするつもりです。また、多くのサブプロジェクトや他のプロジェクトと依存関係を持つ大規模なプロジェクトでの利用にも耐えられるような機能もリリースするつもりです。大規模なプロジェクトは大規模なプロジェクト用のビルドシステムが必要です。また、既存のツールやライブラリも可能な限り活用していくつもりです。
APIとプラグインを開発し、既存のIDEやエディタから利用できる私たちのシステムを利用できるようにすることも検討しています。EmacsとVIMはHaskellで人気のエディタです。Haskellコミュニティのメンバの成果を活用し、私たちもコミュニティに貢献していきたいと思っています。
FP Completeは30日のトライアルを提供する。また、いくつかの異なるプランも用意している(単一のシートライセンスは月額75ドル)。学生や研究機関は無料のアカウントを利用できる。