OracleのエンジニアがJavaOneカンファレンスで、有り合わせのパーツとJava SE 8で構築したインターフェースを持つタブレットのプロトタイプを公開した。この"DukePad"というタブレットはカンファレンスの基調講演で参加者に公開された。
DukePadはRaspberry PiとRaspbian Linuxを利用してタブレットの環境を構築している。ユーザインターフェースはJavaFXで構築され高品質のGUIを実現している。DukePad向けのアプリケーションはJavaFX OSGiモジュールとして構築され公開され、Eclipse Equinox上で動作する。
このタブレットはdo-it-yourselfなプロジェクトとして設計されており、OpenJDK Wiki上のページでは"DukePadはプロダクトではなく、自由に利用できるオープンソースのプランの集まり"だと書かれている。このページにはこのタブレットを構築するための情報が提供されている。必要なソフトウエアのダウンロードや構成、タブレットを構築するのに必要なハードウエアへのリンクなどだ。
このタブレットには次のような特徴がある。10インチのタッチスクリーン、組み込みカメラ、16GBのSDストレージ、組み込みのwifi、アクセラレータ、カスタムのデザインケース。Raspberry Piコアの512MBのメモリはシステムメモリとビデオメモリに公平に別けるように構成されている。また、DukePadは512MBをモデルとして構築されているが、256MBでも同様の構成で動作する。
プロジェクトのwikiページはケースの設計について具体的なテンプレートが掲載されており、タブレットのボディをアクリルをレーザーで裁断して作成するのに利用できる。完成品の薄さはわずか2インチで、価格は350ドル。プロジェクトのページにはDukePadチームが"事前にビルドされたキットを提供するためSpecial Computingと協業している"と書いてある。こうすることでタブレットの部品を単一の製品として購入できるようになる。
DukePadのソースコードはOpenJFXのリポジトリで入手できる。wikiページにはIntelliJ IDEAとGradleを使った詳細な手順が書かれている。