アジャイルがすべてのように見える時代に、なぜこうもDevOpsが注目を集めているのだろうか。ブリストルのNokia Entertainmentから来たJohn Clapham氏は語る。アジャイルにはマニフェストと原則があり、人とステークフォルダの明確化、よりすばやいデリバリー、より幸福な顧客にフォーカスしている。なぜDevOpsが必要なのだろうか? Agile Methods in the Finance Sector and Complex Environmentというカンファレンスで、John氏はDevOpsとは何か、DevOpsはビジネスに何をもたらすのか説明した。
Nokia Entertainmentはアジャイルソフトウェア開発を実践していたが、3か月のリリーススケジュールで動いていた。デリバリーをもっとすばやくする方法を求めて、彼らはDevOpsが役に立つかどうか調査した。DevOps苦労話のDevOps @ Nokia Entertainmentで、John氏はそう説明した。もし本当にDevOpsに価値があるなら、理解したいし育てたいとJohn氏は言う。だが、植物を育てるのと同様に、それが必要とする状態を理解する必要がある。それはアジャイルとは違うかもしれない。
多くの組織では、次のような緊張関係がIT運用と開発を隔てている。
- 安定性 vs 変化
- 運用カルチャー vs 開発カルチャー
もし緊張関係が足らないなら、どちらも独自の技術的課題を抱えているということだ。
Nokia Entertainmentは、協力と信頼のカルチャーを作る必要があった。それにより、知識と責任を共有できるようになる。これらは人的側面に気を配り、永続的に続くかのような組織に変化をもたらした。
継続的デリバリーなどの取り組みとともに、DevOpsはNokia Entertainmentの実行スピードを徹底的に改善した。デリバリーは2倍すばやくなった。DevOpsを実践することは、安定性と変化のどちらかではなく、2つのバランスを見つけるのに役立った。品質、コスト、効率を改善するのにも役立ったし、IT運用が早期に関わることで、製品の信頼性も高まった。また、こうしたアプローチは、自律性と専門技能へのフォーカスをもたらし、モチベーションを高めるのに役立った。これにより従業員との関係も改善された。強固なDevOpsカルチャーは社員を引き付けて、つなぎ留めるのにも有用だと多くの組織が報告している。
DevOpsがアジャイルと違うのは、熱心なコミュニティによってドライブされていることだ。その善し悪しは、時が教えてくれるだろう、とJohn氏は言う。今のところ、DevOpsはいかしたパッケージであり、ソフトウェアをデリバリーする上でよく見られるけれども困難な問題に取り組むためのパターンだ。カルチャーにフォーカスして共有することは、Nokia Entertainmentによい結果をもたらした。だが、それが継続するかどうかは興味深いところだ。