最近リリースされたWindows 8.1に搭載されたInternet Explorer 11には、高速なHTTP転送に加えて、新しいF12ツール、WebGL、ハードウェア3Dサポートが含まれている。F12ツールは、リンクや画像などのページ要素の確認とレポートを可能にし、開発とデバッグをすばやく簡単にするための新しいUIおよび機能を含んでいる。F12ツールには、DOM Explorer、Console、Debugger、Network、UI Responsiveness、Profiler、Memory、Emulationといった8つのツールが含まれており、各ツールごとにタブが用意され、Windows 8のミニマリストインターフェイスで提供される。
IE 11には、セキュリティ問題の対策が施されたWebGLのサポートが含まれている。また、高品質のフルスクリーンビデオ再生をもたらすHTML Full Screen API、TTML(クローズドキャプションのSDP標準)、動的TextTracks、Simple Delivery Profile、ストリーミングのXHRキャッシュコントロール、Media Source Extensions (MSE)、Encrypted Media Extensions (EME)を含む最新のHTML5ビデオメディアストリーミング標準、SPDY、さらにはWebCryptoのサポートも提供する。
IE 11には国際化された日付や時刻フォーマットを扱うECMAScript Internationalization APIのサポートや、ディスクにキャッシュせずにビデオデータをダウンロードする機能も含まれている。これはバッテリーの持ちを良くするのにつながる。
またタッチによるhoverシミュレートもサポートしている。さらに開発者は、新しいmsZoomTo() APIを使うことで、プログラムからパンとズームをトリガーし、あるエリアをアニメーション付きでスクロールやズームイン、アウトすることができる。またIE 10で取り入れられたタッチ対応HTML5ドラッグ・アンド・ドロップもサポートしている。
入ってきた報告によると、IE 11の最終版はプレフィックスなしのポインターイベントをサポートしているようだ。MicrosoftはMSIEおよび互換トークンを削除するのに加え、既存のisIE()コードブランチのような古い機能を削除した。さらに、document.allを削除して、document.getElementById()を利用するようになった。これには以下のIE固有ハンドラの削除も含まれている。
- attachEvent()
- detachEvent()
- window.execScript()
- window.doScroll()
- document.fileSize
- img.fileSize
- script.onreadystatechange
- script.readyState
- document.selection
- document.createStyleSheet
- style.styleSheet
- window.createPopup
なお、Internet Explorer 11はWindows 7でも利用可能だが、多くのタッチ向けの機能はWindows 8でしか動かないため無効化されている。