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List & Label 19 - レポートパラメータ,コレクション変数,ODataとRESTデータのプロバイダを追加

原文(投稿日:2013/11/29)へのリンク

List & Label 19がリリースされた。レポートパラメータ,コレクション変数,拡張可能なリージョン,インタラクティブなソート機能などに加えて,複合や積み上げ,漏斗(Funnel),パイプライン,シェープファイル(shapefile),ドーナツ(donut)などのグラフが新たに導入されている。ODataやRESTデータプロバイダ,固定幅の凡例などもサポートする。

List & Label 19では,タブレットPCのような高解像度のポータブルデバイスをサポートするユーザインターフェースの開発が可能になった。テキスト表示時のぼやけや,小さなサイズのフォントによる表示を防止する機能を備えている。Windows 8.1やVisual Studio 2013に加えて,サードパーティIDEであるEmbarcadero arcadero RAD Studioにも対応した今回の最新リリースでは,SVG形式でエクスポートしたレポートを,HTML5対応の任意のブラウザで表示することが可能になった。

開発責任者でマネージングディレクタのJochen Bartlau氏がInfoQのインタービューに応じて,新リリースの機能について詳しく説明してくれた。

InfoQ: レポートパラメータとコレクション変数には,どのような必要性があるのでしょうか?

どちらもList & Label 19の重要な機能です。レポート作成ツールを今後のバージョンで拡張する上で,しっかりとした基盤になります。コレクション変数はこれまでのレポート製品には見られなかったもので,真のイノベーションです。コレクション変数では,条件に基づいた属性を簡単に追加することができます。任意の条件書式,例えばシリアル番号の先頭2文字に情報がエンコードしてあるのならば,それに基づいた書式が利用できる "CategoryColor" というカラー変数を,簡単に定義できるのです。データがレポート用に前もって最適化されていない場合には,特に便利です。

レポートパラメータはフレキシブルなレポートを実現します – 顧客毎,製品毎,年毎に別々のレポートを設計しなくても,それぞれのドロップダウンリストを用意しておくことで,エンドユーザが任意の組み合わせを選択できるようになります。ドロップダウンリストに表示するデータはもちろん,データベースから取得することも可能です。List & Labelには,非常に充実したパラメータサポートがあります。日付や論理値(boolean),テキストに加えて,別の選択値によってフィルタされるような依存型パラメータも用意されているのです。

InfoQ: シェープファイルチャートの使い方について説明してください。

シェープファイルは,地図上にデータを視覚化する方法のデファクトスタンダードです。インターネット上にも国や州,もっと小規模なデータ分布を示す,フリーのシェープファイルがたくさんあります。LLのシェープファイルチャートは,他のチャートと強く統合されています。

使用するデータは他のグラフと同じですので,既存のレポートに組み込むことにもまったく問題ありません。シェープファイルと併用されることの多い属性データベースもサポートしています。これによって,レポートのデータを国の属性(例えばISOコード)と簡単にリンクすることができます。

InfoQ: シェープファイルとジオ・ビジュアライゼーション(geovisualization, 地理情報の可視化)とは,どのような違いがあるのですか?

シェープファイルはジオ・ビジュアライゼーション以上のものです。後者も重要なユースケースのひとつですが,シェープファイルはフロアや座席の配置図など,どのような図形データでも表現することができるのです。フォーマットも標準化されていますので,シェープファイルをエクスポートできるCADアプリケーションはたくさんあります。この機能のポテンシャルを示すために私たちは,大規模な映画館の座席計画をサンプルとして提供しています。データ分布表示の必要なアプリケーションならば,グローバルかローカルかの規模を問わず,この機能の恩恵をすぐに受けられるでしょう。

InfoQ: ドーナツチャートの具体的な利用シナリオを説明してください。

ドーナツチャートはList & Labelのグラフファミリに追加されたグラフの中でも,ちょっと面白いものです。基本的には,既存のパイチャートのライトウェイト版なのですが,完全なカスタマイズが可能です – ラベルや値,フォント,色などと同じように,"穴" のサイズなども簡単に設定することができるのです。

InfoQ: ODataプロバイダには,どのような重要性があるのでしょう?

ODataはWebデータベースの世界では,ごく一般的なデータ形式になっています。MicrosoftはLightSwitchを加えることで,ODataをさらに推進しようとしています。ODataソースへのバインドは以前から (JSONデータプロバイダを使うなどの方法で)可能だったのですが,かなり複雑なプロセスが必要でした。新しいデータプロバイダはメタデータの解析サポートも提供します。テーブルやリレーション,データ型などはすべて自動的に解析してくれます。リレーショナルデータのクエリはオンデマンドでのみ実行されるので,最適なパフォーマンスを保証することができます。

InfoQ: List & Label 19のRESTデータプロバイダには,どのような目的があるのでしょう?

RESTプロバイダはデータソースにまったく新しい世界を開きます – コンテント管理システムや発券システムなど,多くのWebサービスが,現在ではデータ照会の手段としてRESTをサポートしています。ですからRESTサポートを追加することで,クラウドベースのデータの利用が非常に簡単なものになるのです。

InfoQ: List & Labelの今後のロードマップについて説明してください。

当面はこれまでのバージョンで行ってきたことを続けていくつもりです。市場の動向に注目して,可能な限りトレンドを追っていこうと考えています。今後数ヶ月の間には,さらに多くのデスクトップ・アズ・ア・サービス製品を提供できるでしょう。これらは”クラシック”なアプリケーションを,タブレットやファブレットのように現代的なデバイス上で利用可能にする製品です。これらのシナリオに対して,最適なサポートを提供したいと考えています。19でDPIをサポートしたことは,その方向への第1歩です。クラウドやWeb機能の開発以外にも,私たちの強みをさらに向上させたいと思っています。その代表的な機能がレポートデザイナです。ユーザビリティの基準として再確認するためにも,折に触れて手を加える必要があると思っています。

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