「バグ退治は形式張らずに楽しくあるべきだ」Test Maturity Model integrationのボードメンバーであるKlaus Olsen氏はTesting Portugal 2013でこう語った。
Olsen氏は “Boost Your Testing, Go on a Bug Hunt!” というプレゼンテーションの中で、次のようなときにバグ退治することをすすめた。
- 新しいリリースのテスト準備が整い、成熟度を測定したいとき
- フェーズの移行に際し、次に進める準備ができているかを確かめたとき
- チームにきちんと定義されたテスト手順や仕組みがあるときには、テストフェーズの新たなチャレンジとしてバグ退治が使える
また彼は、バグ退治に探索テストを使うよう提案している。Cem Kaner氏は探索テストをこう定義した。
… テスター個人の自由と責任を重視したソフトウェアのテストスタイル。テストに関連した学習、テスト設計、テスト実行、テスト結果の解釈を、プロジェクトを通して並行して実行する相互に支え合う活動として扱うことで、テスター個人の仕事の質を最適化する。
James Bach氏は自身のWebサイトにこう定義している。
… プロダクト探索、テスト設計、テスト実行を同時並行するインタラクティブなプロセス。探索テストの成果物は、プロダクト、発見した欠陥、どのようにテストしたのかの明確な記録を含んだメモの集まりとなる。
Olsen氏は、テスターの役割の人がほとんどいないとき、テストの時間が十分割り当てられていないとき、要求仕様のドキュメントが貧弱なときに、探索テストを使うよう推奨する。
また、ハイリスクなテストにしっかりとした手順がある場合には、ローリスクなテストに探索テストが使える。
テストシナリオの設計について、Olsen氏は「昼ドラテスト (soap opera testing)」というテクニックを提案している。昼ドラのように、実生活に基づいた、凝縮された、誇張されたテストシナリオを作るのだ。Olsen氏がプレゼンテーションで示したように、昼ドラテストを使うことで、めったに起こらないバグや設計の穴を見つける可能性が高まる。これには、テストというタスクをずっと面白くて楽しいものにする、という狙いもある。
ANZTBのサイトに、こうしたテクニックについて説明したOlsen氏によるTest 2013 conference in Canberra, Australiaのプレゼンテーションがある。