GoogleはNvidiaほかAudi、GM、Honda、Hyundaiなどの自動車製造業社とともにOpen Automotive Alliance (OAA)を発表して正式に自動車内コンピュータの分野に参入した。このアライアンスの目的は2014年末にAndroidプラットフォームを自動車へ持ち込むことだ。
最終的な目的を達するためこのアライアンスはふたつの戦略を採用している。ひとつは“自動車とAndroidデバイスのより良い統合を奨めること”、もうひとつは“自動車自体をAndroidデバイスにするための新しい機能をAndroidプラットフォームに追加すること”だ。
このふたつが具体的にどのようなことなのかは発表されていない。しかし、The Vergeによればこのふたつの戦略は“ダッシュボードや音声制御を使ってアプリをコントロールする標準的な枠組み”と“携帯から自動車のディスプレイへ投影するある種のスクリーン”を示唆している。
OAAのメンバであるAudiは、CES 2014でAndroidのデモを行っている。このタブレットはWi-Fi経由で自動車と接続し、社内エンターテーメントやナビゲーションシステムを操作できる。運転手が操作をしなくてもいいのだ。CNETによれば、このタブレットは“AudiがOpen Auto Allianceに参加することでどのようにAndroidとの統合を押し進めるについてのヒントを提供する”。Audiはこのタブレットの提供開始時期や価格については明らかにしなかった。
このアライアンスの目的のひとつは車上でモバイル端末に“安全”で“シームレス”にアクセスし、“運転を妨げることなく探している物事を見つける支援をする”ことだ。
OAAはOpen Handset Alliance (OHA)を思い起こさせる。このアライアンスはGoogleがモバイル端末市場でAndroidの優位を確立するのを支援した。OAAのサイトで見られるキーコンセプトのうちふたつ、つまり、オープンネスとカスタマイゼーションはオリジナルの2007年のOHAのアナウンスメントにも含まれている。
さらに、設立当初の34団体のメンバが現時点で84になったOHAと同様、Open Automotive Allianceもテクノロジーや自動車産業のプレイヤーに門戸を開いている。
開発者にとってはふたつの利点がある、とアライアンスは主張する。OAAは単一のプラットフォームをさまざまな自動車メーカーに提供する。つまり、複数のプラットフォームに対応するための労力を削減できる。そして、すでに多くの開発者がAndroidに親しんでいる。
自動車市場に参入しようとしているモバイルOSメーカーはGoogleだけではない。Appleは2012年にEyes Free Siriに特化したパートナーシップを発表している。6ヶ月前のWWDC 2013では、自動車用のiOSについて戦略を発表している。
また、MicrosoftのWindowsはFord SYNC Applinkで利用されている。