最新版の Akka Toolkit には、内部状態を永続化するステートフル・アクターを可能にする Persistence が付属する。最近リリースされたバージョン 2.3.0 は Java 8 のラムダ式サポートも備えられている。
Akka Persistenceでは、現在の状態ではなく、アクターの状態の更新が永続化される。変更は履歴に追加され、アクターの内部状態は保存された変更をリプレイすることによって再構築可能である。Event Sourcingや少なくとも1回のメッセージ配信も保証されている。
Java 8 やラムダ式を使うことにより、アクターと有限オートマトン (FSM) の両方とも、匿名内部クラスを定義する必要性を排除し、ラムダ式を使って実装できるようになっている。
Persitence モジュールとラムダ式サポートは実験的機能であると位置づけられており、双方ともユーザからのフィードバックに基づき API を拡張することを目論んでいる。
他に以下の拡張を含む:
- クラスタ機能として、影響するノードが応答するようになると障害条件をクリアして、部分的な到達不能から再び正常動作に復帰できるようになった 。
- Cluster Sharding は、アクターが一台のマシンを供給することによりリソースを消費した時に、いくつかのノードにステートフル・アクターを配布することができる。
- Akka IO パッケージは、実験的機能でなくなったが、パイプラインインフラストラクチャは廃止された。
- OSGi サポートは akka-actor OSGi バンドルを作成するために再作業された。
Getting started ガイドといっしょにドキュメントは、フレームワークの変更点を反映して更新された 。Akka はより大きなリアクティブ・プラットフォームのサンプルの一部でもある。
新しいリリースは、2.2.* からアップデートする際にコードの修正を必要とするいくつかの構造的な変更を含んでいる。より以前のバージョンからのアップグレードは、さらなるステップを必要とするかもしれない。
Akka Toolkit はアクターモデルの実装であり、Java と Scala API が利用可能である。 この 2.3 リリースは、2014年後半に計画されたより大きなマイルストーンの最初のステップである。
Akka は、Apache 2 ライセンスの元にライセンスされた、オープンソース製品である。
Implementing Domain-Driven Designの著者である、Vaughn Vernonは昨年リアクティブドメイン駆動設計の中でのアクターモデルについて、より以前にはDDDとアクターモデルの基盤について語っている。
3000人以上のメンバーが参加している Akka ユーザのためのフォーラムが利用可能である。