BT

最新技術を追い求めるデベロッパのための情報コミュニティ

寄稿

Topics

地域を選ぶ

InfoQ ホームページ ニュース Layer 7のAPIに関する調査

Layer 7のAPIに関する調査

原文(投稿日:2014/03/10)へのリンク

CA Technologiesの関連会社であるLayer 7はAPIの設計と配置に関する調査を発表した。調査によれば、APIの設計者にとっての最優先事項はセキュリティとユーザビリティで割れている。また、XMLとJSONの間でも割れており、ハイパーメディアスタイルのAPIが今後広く普及すると予測されている。要約すれば、すべてのAPIを管理できる単一の方法はない、ということだ。

この調査はLayer 7のAPI Academyによって、30日間で行われた。調査対象はLayer 7の顧客だ。APIの管理者やエンタープライズアーキテクトから180の回答が寄せられた。結果はLayer 7のサイトでインフォグラフィック(.pdf)で公開されている。

API管理者にとって最優先事項はセキュリティ(44%)とユーザビリティ(38%)で割れており、両者が設計上で重要であることを示している。この結果をInfoQの独自のAPI管理に関する結果と比較すると、InfoQの調査ではセキュリティがAPI管理の最優先であり、CAの調査結果を補強している。しかし、APIのユーザビリティについては比較はできない。InfoQの調査では直接的にはAPIのユーザビリティをAPI管理の関心事として特定していないからだ。

Layer 7の調査に対する回答のほとんどは回答者の組織内で利用されてるプライベートなAPIについてだ。60%はパブリックなAPIとプライベートなAPIを混ぜることに関心があり、プライベートなAPIにだけ関心があるのは26%、14%はパブリックなAPIにしか興味がない。データの表現はXMLとJSONに割れている。

API AcademyはAPIを3つのスタイルに分類している。トンネルスタイル(SOAP)、URIスタイル(CRUD)、ハイパーメディアスタイル(REST)だ。調査結果によれば、SOAP (44%)とCRUD(42%)で割れており、26%がハイパーメディアと回答している。しかし、将来の計画については、28%の回答者がハイパーメディアのサポートを予定しており、ハイパーメディアの強い成長を示している。一方、SOAPとCRUDをサポートする予定と答えたのはそれぞれ19%だ。

InfoQはCA TechnologiesのバイスプレジデントでありエンタープライズアーキテクトであるMatt McLarty氏とこの調査結果を議論した。技術とAPIの相関関係について尋ねると、氏は"技術と産業や企業の大きさのような人口動態と技術の間には有為な相関はありませんでした。しかし、私たちAPI Academyはさまざまな大きさの企業と取引をしており、その経験から言えるのは大きな企業の多くは、APIを徹底的に活用します。SOAPやXMLで始めて、APIが広い世界からアクセスされるようになったり、モバイルからのおアクセスが必要になるとJSONを使い始めます。多くの場合、私たちはクライアント開発ではJSONを推奨しており、APIのユーザビリティに重きを置いています。"と言う。

また今回の調査ではハイパーメディアAPIが今後、普及が見込まれることがわかった。この点についても氏は同意し、"ハイパーメディアは今とても熱い話題です。時間がかかりましたが(コンセプトはFieldingの論文にすでにありました)、私が思うに離陸している最中だと思います。というのは、ハイパーメディアの便利で実践的なガイドラインがあり、目に見えるレベルで利点があることが説明されているからです。今は異なる利点を提供するさまざまなフレームワークがありつつも、明確なリーダーが生まれる前で落ち着いていない状態だと思います。"

最後にInfoQはAPI設計に利用するツールについて質問をした。氏は"私たちの経験では、組織の文化によりけりです。ほとんどの場合、大きな企業は好みのツールを使い(データモデリングツールやUML)、ウェブAPIの文脈に合わせます。最近、API設計の仕様がいくつか生まれていますが、私たちの現場ではまだ利用されていません。"

あなたはこの調査結果をどう思うだろう。API設計にとって一番大事なことは何だろうか。ハイパーメディアAPIは企業の内外で普及するだろうか。

この記事に星をつける

おすすめ度
スタイル

BT