MozillaとUnityは協力してWebGLとMozillaのasm.jsを使って、Unityのゲームエンジンとウェブの世界に持ち込むことを発表した。
開発者の強烈な支持を受けているUnityは2005年にOS X向けのゲーム開発ツールとして出発し、今やiOS、Android、Windows、BlackBerry 10、OS X、Linux、 Flash、PlayStation 3、PlayStation Vita、Xbox 360、Windows Phone 8、Wii Uをサポートするマルチプラットフォームゲームエンジンになった。今まで、プラグインを使わないとブラウザでは使えなかったが、今後は変わりそうだ。
先月、サンフランシスコで開催されたGame Developer’s Conferenceで、MozillaとUnityは3DシューティングゲームDead Trigger 2をFirefoxブラウザ上でプラグインなしでスムーズなゲーム体験を損なわずに動かすデモを披露した。
これは、2年に渡るUnityとMozillaの協力の成果であり、Mozillaがふたつの技術をサポートしているからこそ実現できた。ひとつは、WebGLだ。WebGLはOpenGL ES 2.0をベースにしたJavaScript APIでHTML5 Canvas経由で3Dグラフィクスの描画に利用できる。プラグインは必要ない。もうひとつはasm.js。これはJavaScriptのサブセットであり、ブラウザベースのアプリケーションをJavaScriptではなく、CやC++で書かれたように最適化できる。Mozillaによれば、ネイティブアプリと同等の性能を出すことが可能だ。
Mozillaはブログで、ブラウザベースのゲームがWebGLを完全にサポートしたすべてのディスクトップブラウザで問題なく動作するようになり、asm.jsをサポートしているFirefoxではさらに性能も向上するだろうと書いている。年末にリリースされる予定のUnity5.0はWebGLを使えるようになっており、ウェブで動くリッチなゲームを開発できる。
この発表は、以前のMozillaとEpicのFirefoxで動くUnreal Engine 4のプレビューに続き、ブラウザでネイティブに近い性能のウェブ体験を提供しようとするMozillaのコミットメントを表している。