本日(訳注:4月3日)、マイクロソフトはRoslynコンパイラのプロジェクトをApacheオープンソースライセンスの下で公開した。この見事な発表は、C#開発者のAnders Hejlsberg氏によってbuildの2番目の基調講演中に行われた。RoslynはMicrosoftが行った大規模な投資の成果である。C#とVB.NETのコンパイラを一から書き換えたことにより、コンパイルプロセスを開発者へ開放し、ツールとエディタのより良いサポートを促進しようとするものだ。
現在、当プロジェクトはMicrosoftのCodePlexで提供されている。Windows上で動かすかどうかにかかわらず、すべての開発者が自由に利用できる。Gitがインストールされていれば、git cloneでプロジェクトを直接取得することができる。
Roslynを試してみたいだけの場合は、プレビュー版のバイナリがConnectで提供されている。もし本当にコードを解析し、自分の環境でコンパイルしてテストや実験を行いたいのであれば、VS2013のProfessional版以上、Visual Studio 2013 SDK、VS2013 Update 2 RC、および .NET Compiler Platform (Roslyn) エンドユーザープレビューが必要になる。
Roslynのプロジェクトページに記載されているロードマップには、開発中の多数の項目がリストアップされている。それらのほとんどは、機能追加か品質向上に関するものである。ステータスページには、C#およびVBのための新機能について、現在の状態が一覧表示されている。
本日のリリースは.NETの基盤となっているキーテクノロジーに関するものであり、Microsoftの考え方が大きく変わったことを示すものである。ランタイム (CLR) はオープンソースではないが、コンパイラをオープンにしたことで、プラットフォームに関係なくすべての人がより良いメリットを得られるだろう。 (なお、MonoプロジェクトのCLRを使えば、Microsoft以外のプラットフォームでもRoslynが生成したコードを実行することができる。)