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ThoughtWorks Technology RadarについてRebecca Parsons氏が語る

原文(投稿日:2014/03/28)へのリンク

1月、ThoughtWorksは最新のTechnology Radarで、同社が追跡しているソフトウエア開発のエコシステムの動向を発表した。InfoQは同社CTOのRebecca Parsons氏に今回の調査について話を聞いた。

InfoQ: お話を伺う機会を頂きありがとうございます。自己紹介、そしてRadarの作成に携わったチームを簡単に紹介していただけますでしょうか。

ThoughtWorks Technology RadarはThoughtWorksのTechnology Advisory Board (TAB)が作成します。TABを構成しているのは、インド、ドイツ、イギリス、南アフリカ、アメリカ、カナダ、ブラジル、オーストラリア、中国の技術者たちです。TABを作ったのは数年前、私がCTOになったときです。ThoughtWorksの技術コミュニティにとって重要なことをアドバイスしてもらうために作りました。ThoughtWorksがビジネスをしている国ごとに技術のあり方は異なります。なので、TABもある問題に対してさまざまな見解を持ちます。Radarは私たちの見解を示したドキュメントです。私自身とTABの考えを反映しています。RadarへのインプットはThoughtWorksのコミュニティへクラウドソースしていますが、TABも協力して技術コミュニティの動向を見ています。

InfoQ: なぜThoughtWorksはTechnology Radarを作成(そして共有)しているのでしょうか。無料で利用できるドキュメントとしてはとても手間がかかっていると思います。

私たちはRadarを技術コミュニティ内で何が起きているのか参加するを追跡するため、そして、参入するべき領域を特定するために作りました。しかし、私たちは透過性への指向が強く、多くのカンファレンスに参加し、ブログと本を書いています。多くのツールもオープンソースにしています。なので、Radarを公開するのは自然なことです。Radarに対する関心が増え続けていることに満足しています。

InfoQ: 今回のRadarの大きなトレンドはなんでしょう。

どのRadarでも私たちはテーマを特定しています。Radar上の"ブリップ"の数が増えれば、そのテーマは私たちが見ている幅広いトレンドを強調するものとして重要です。今回は4つのテーマを含んでいます。1)プロダクション環境での警告システムとリカバリ、2)プライバシとビッグデータの緊張関係、3)JavaScriptのエコシステム、4)物理と仮想の環境の境界の曖昧化です。これらのテーマには常に最大数の話題が詰まっているわけではありません。私たちが面白いと思った領域に着目しています。

InfoQ: Radarの表現方法は面白いですね。要素がプロットされている4つのレベルの観点から明確なアドバイスをしているように思えます。適用、検証、評価、維持の4つのレベルです。このようなカテゴリにはどのような意図があるのでしょうか。

私たちがRadarを開始したとき、着目するべき新しい物事に興味を持っていました。評価は着目するべきものを示します。検証はビジネスで実施を計画するに足るものを示します。私たちはこの結果を公表することを考えていましたので、企業がするべきこと、するべきでないことについての私たちのおすすめが書かれているのが重要だと思いました。適用はもし適用しなければ、私たちに笑われるものを示しています。私たちの顧客にはアーリーアダプターとより保守的な企業の両方を含んできます。予想以上に早くは導入できないものもあります。維持が示すのは、ふたつの異なる目的に対して適用が困難なものです。つまり、重要な局面ではまだ使えないものと実践で利用できないものです。後者のカテゴリに属するものの方が多いですが、このカテゴリに分類されるのはすでに広く使われている技術に限定しようとしています。

InfoQ: Radarの真ん中のさまざまな要素についてのアドバイスを聞くことで企業はどのような効果を期待できますか。ビジネス上のどのような問題に対処できるでしょうか。

私たちが現時点で標準的であると考えているすべての要素が適用に分類されているのではありません。適用に分類されているのは、ソフトウエアとしてのエクセレンスを達成するために重要なものが適用に分類されています。

InfoQ: 今日の企業が直面しているリスクと関連のある重要な技術はなんでしょうか。リスクを緩和するにはどうすればいいでしょう。

一般化した議論は難しいですが、私が思うに、企業は技術が必要とする変化のペースについていけていません。自身の技術に熱心すぎたり、アウトソースしすぎたりした結果でしょう。また、上手ではない購買や投資が原因の場合もあるでしょう。自分たちのビジネスの特徴を盛り込み過ぎたパッケージに投資してしまった場合です。結合度が強すぎる設計、適応的でない設計が原因の場合もあります。独特のビジネスをやってきたと考えていた企業はある種の水準でテクノロジー企業にならなければならないことに気付いています。適応的なシステムを作り上げるにはたくさんの仕事をしなければなりません。

 

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