1964年5月1日に作られたBASIC (Beginner's All-purpose Symbolic Instruction Set)が50歳を迎えた。BASICはもともとダートマス大学の学生向けのDartmouth Time-Sharing Systemのためのシンプルなプログラミング言語として作られたものだ。シンプルになるよう、コンピュータを動かすのに数学的な関数の代わりに英単語を使い、パンチカードの時代から抜け出して、学生がターミナルにコマンドを入力できることを狙っていた。(初期のバージョンはREPLがなく、プログラム全体が必要だった。)
BASICは広まりはじめたのは、最初の真のホームコンピュータ、MITS Altairで使えるバージョンが出てからだ。そのバージョンはPaul Allen氏とBill Gates氏によって新しく設立された会社、Micro-Softによって書かれた。まもなく、ZX81からBBC MicroやCommodoreまで、あらゆるコンピュータが独自のBASICを持つようになった。(それらは直接の互換性はないものの、ユーザが知識を別のコンピュータに移行できるくらいには似ていた。)インターネット時代以前は、コードをマシン間で共有することはあまり知られておらず、カセットを個々のコンピュータにロードするか、コンピュータ雑誌や本にあるリストを手入力するかだった。実際、この著者もCommodore Disk User向けに記事を書くことからはじめた。これはarchive projectでアクセスできる。(Commodoreを覚えている人は、去年のCommodoreの創業者Jack Tramiel氏の死亡記事を読むのに関心があるかもしれない。)もしBASICの体験を思い出したければ、JavaScriptによるCommodore 64エミュレータがある。
Basicにはさまざまな亜種が存在するが、言語を標準化して互換性をもたらそうと、オリジナルの作者がTrue BASICを作った。だが、それが広まる前に、ホームコンピュータはどんどん強力になり、PascalやCといった本格的な言語を扱えるようになった。しかし、多くの人にとって、コンピュータに向けた愛情の最初のステップはBASICだった。
最近、CodeClub、Hour of Code、Codecademyのようなコンピュータクラブの試みがはじまり、老若男女のコンピュータへの関心をひいている。Raspberry Piのようなローコストで簡単にアクセスできるコンピュータがThe MagPiのようなデジタルマガジンを生み出し、自作ゲームを新しい世代へともたらしている。
ダートマス大学はBASICの50歳をサイトで祝いつつ、次の50年を楽しみにしている。
あなたはBASICでプログラムを学びましたか? 最初の体験を覚えていますか?