MicrosoftはASP.NETのいくつかのフレームワークの新しい機能、改善、バグ修正をリリースした。ASP.NET MVC 5.2はIDirectRouteProvider拡張ポイントを利用した属性ルーティングの改善が行われた。これによって、属性ルーティングの見つけ方、構成方法を完全にコントロールできるようになった。また、関連するルート情報とともに、アクションとコントローラの一覧を提供することに責任をもつようになる。
MVCフレームワークはValidationMessage()のメッセージラッパに対するサポートを提供する。また、ValidationSummary()のトップレベルエレメント、DropDownListのoptgroupタグも提供される。さらに、FormValueProviderがjQueryのポストの配列の要素を認識できないバグを修正し、SelectListで使われている無効の<option>と<optgroup>をサポートするようになる。
最新のリリースとともに、ASP.NETプロダクトチームはScaffoldingとMicrosoft.jQuery.Unobtrusive.Validation NuGetのインストール失敗に関係する問題を修正した。さらに、Visual StudioのエディタでRazorビューを編集している間のシンタックス強調を修正する方法を提供する。
また、MicrosoftはASP.NET Web API 2.2をアップデートし、OData v4プロトコルでのproperties、enum、containment、singleton、functionsに別名をつけられるようになった。ODL UriParserの統合がサポートされ、ODataConventionModelBuilderでのComplexTypeAttribute、AssociationAttribute、TimesTampAttribute、ConcurrencyCheckAttributeがサポートされる。
最新のWeb APIのリリースでは、アクション向けにフレンドリなタイトルを提供する機能が追加される。さらに、関数呼び出しのパラメータの別名がサポートされ、$filterでのcast()が追加される。また、キャメルケースの命名規則も導入する。属性ルーティングとOData Core Libraries 6.4.0が追加される。Windows Phone 8.1向けのクライアントサポートも追加されるので、Web API Client NuGetパッケージを使ってクライアントのロジックも実装できるようになる。
ASP.NET WebPagesでは、JavaScriptの変数割当で発生するエラーが修正された。また、TypeHelper.ObjectToDictionary(routeValues)をpublicにすることで新しいRouteValueDictionary(object)を使える機能が追加される。
MicrosoftはFacebook向けの新しいパッケージMicrosoft.AspNet.Facebook 1.0.0をリリース予定だ。これによって、FacebookのAPI変更で動かなくなってしまったパッケージが修復される。Web API 2.2フレームワークでは、オーバロードされた関数の問題やURLエンコードされたスラッシュ、バックスラッシュを含む文字列リテラルの問題、属性ルーティングを使ったときの複合型のバインディングの問題などは修正されていないが、同社は回避策を提示している。