Microsoftが企業にアピールする上で重要な柱のひとつが,Microsoft Officeの普及である。そしてそれは,ある面ではWordやExcel,PowerPointが使用するファイルフォーマットという強みの上に成立している。Microsoftが最初にOpenXML SDKをリリースしたのは2007年のことだ。そして今回,同社はその新バージョン(OpenXML SDKバージョン2.5)を,Apache 2.0ライセンスの下で公開した。ライセンス要項が変更されたことにより,この技術を利用したいと願っていた各プロジェクトにとっては,非常に使いやすいものになった。
今回のオープンの精神はSDKそれ自体だけには留まらない。プロジェクトやファイルフォーマットに関するドキュメントや,さらにはVisual Studio 2012と2013用に先日リリースされ,同じく今回オープンソースプロジェクトとなったOpenXML Package Editorにも及んでいる。MicrosoftのBrian Jones氏は,Microsoftのデータを元に,SDKの大きな用途としてドキュメント生成,コンテント操作,データインポート/エクスポートの3つを挙げている。
実際に動作するコードを見たいならば,Eric White氏が短いYouTubeビデオクリップと,SDKの利用方法を簡単に説明したブログ記事を公開している。SDKをMicrosoft製に限定する,実践的あるいは技術的な理由はないと思われるため,氏は,Monoを通じてOS XやLinuxに移植することを計画中だ。