Puppet Labsは,商用サポート付属PuppetリリースのPuppet Enterprise 3.3のリリースと,完全なテストによる認定とサポートを備えたコンピュータ,ネットワーク,ストレージリソース管理のソリューションであるPuppet Supported認定プログラムの創設を発表した。
Puppet Enterprise 3.3では,管理下にあるノードを獲得するプロセスの簡略化,Puppet Forgeにあるテスト済みサポート対象モジュールの拡張,サポート対象プラットフォームの追加などが行われている。今回の新バージョンでは,Webベースのインストーラが導入された。ネイティブのリモートパッケージリポジトリエージェントについては,インストール対象としてAIX,Solaris 10,Red Hat Enterprise Linux 4をサポートするように拡張されている。
公式にサポートされているオペレーションシステムのリストには,マスタおよびエージェントとしてRed Hat Enterprise Linux 7とUbuntu 14.04TLS,エージェントとしてWindows Server 2012 R2とMac OS X Mavericksが含まれる。
3.2サポート済みのリストにも,新たに3つのサポートモジュールが加えられた。
- VCS repo module - Gitなどバージョンコントロールシステムのリポジトリ管理とコードのプル操作を行う。
- Windows ACL module - WindowのACL(Access Control List)をPuppetで管理する。
- Windows PowerShell module - Windows環境でPowerShellコマンドレットの使用を可能にする。
Puppet Labsはさらに,コンピュータ,ネットワーク,ストレージなどのリソースを管理するために,新しくPuppet Supported認証プログラムも発表した。プログラムはCisco,やArista Networks, Brocade, Cumulus Networks, Dell, EMC, F5, Huawei, NetAppなど,多数の著名なパートナ企業と併せてローンチされる。それぞれの企業は,自社の製品をPuppet Enterpriseで管理するために,Puppet Labsとの共同ソリューション開発をコミットしている。
Puppet Labsの目標は,データセンタ内のネットワークデバイスを手作業によってプロビジョニングすることから生じるボトルネックの低減にある。仮想スイッチやルータ,ファイアウォール,その他のネットワークデバイスを含むSDN(Software Defined Network)の自動化によって,コンピュータリソースだけでなく,データセンタのインフラストラクチャ全体のプロビジョニング時間の短縮が実現する。さらに,手作業によるプロビジョニング作業を排除することで,信頼性とセキュリティの向上を図ると同時に,ターンアラウンドタイムを削減することが可能になる。
ローンチ時点のパートナのひとつであるCiscoでは,ntelligent Automation for Cloud (IAC), WebEx Hosting, あるいはCisco IT Elastic Infrastructures (CITEIS)といった製品のためのサービスのデプロイやアプリケーションデプロイ管理に,長年にわたってPuppet Labsを社内利用している。またNexusスイッチングプラットフォームやACIプロダクトでは,Ciscoのテクノロジの強化およびサポートのためにPuppetの機能が組み込まれている。例えばNexusスイッチでは,CiscoのOne Platform Kit (onePK)を通じて下位レイヤを操作するPuppetエージェンドを実行することができる。
Puppet Supportedプログラムでは,コンピュータやネットワーク,ストレージリソースをカバーするデータセンタ全体の自動化を対象に,Puppet Enterprise製品を通じてエンタープライズレベルのサポートを提供する。