アジャイルプラクティスとプロセスの採用に関する年次レポートの提供を目的とした,第9回アジャイル年次調査報告が現在,参加者を募集中だ。VersionOneのサポートにより2006年から実施されているこの調査では,これまで,アジャイルの貴重なスナップショットをITコミュニティに提供している。
今年で9年目を数えるこのアジャイルの状況調査は,アジャイル実践者やコンサルタント,技術系の学生と教授,ブロガやさまざまな業界のビジネス関係者が,アジャイルメソッドとプラクティスを理解するために役立っています。調査は夏の終わりから9月中旬を通じて実施され,VersionOneが第4四半期ないし第1四半期の初めに報告書を公開します。
3,051件の回答に基づく"2013 State of Agile Survey"には,組織内でアジャイルやアジャイルフレームワーク,プラクティスを使用するプロジェクトの比率やプロジェクトが失敗した主な原因,大規模なアジャイル採用を容易にする要素などの報告が含まれている。 InfoQでは今年初め,VersionOneの社長兼最高経営責任者(CEO)であるRobert Holler氏から,2013年の調査結果について話を聞いている。
レポート全体に渡る共通テーマは,これは一晩で起きるような二元的変化ではなく,文化の変革であり,人間の変革である,という事実です。その採用において問題となるのは,技術的あるいは実践的問題ではなく,おもに人間の問題です。年次調査の結果に基づく進展を詳しく見ると,3つの重要な要素があることが分かります – 知識,経験,そして実践です。
知識: アジャイル概念とアジャイル開発に関する意識が,現在はかなり普及しています。2年前の調査では,アジャイルを知っている回答者は81%でした。つまり19%がアジャイルを知らなかったことになります。現在は88%がアジャイルについて聞いたことがある,と答えています。これは過去2年間の大きな変化です。
経験: 2年以上の経験を持つ企業が50%から72%に増加しました。組織のおよそ3分の2が2年以上の経験を持っていることになりますから,これはまさにアジャイルの成熟性を示しています。
実践: 最も興味深い変化のひとつが,分散型チームでアジャイルを実践する組織数が,1年前の35%から今年は76%と,大きく変わっていることです。
回答は匿名で,参加者には賞品の抽選対象になるとともに,データサンプルの早期アクセス権が提供される。調査は2014年9月18日まで実施されている。