SweetAlertはJavaScript用の新しいモーダルダイアログライブラリだ。スタイルを重視しながらも，いかなる外部依存も持たない。開発者のTristan Edwards氏は，エラーメッセージを扱う上でWeb設計者が経験する苦労を解消するために，このライブラリを開発した。
SweetAlertは，JavaScriptの組み込みalert関数と同じように使用することができる。
sweetAlert("There's a Problem!");
実行すると，画面中央にモーダルダイアログボックスが表示される。
単純な警告メッセージに留まらず，確認ダイアログボックスや多数のカスタマイズオプションも備えている。
SweetAlertを開発した動機についてInfoQが尋ねると，Edwards氏は次のように話してくれた。
エラーメッセージはWeb設計者にとって苦痛です。開発は退屈ですし，それゆえに愛情を持ってデザインされることもありません。私自身のプロジェクトでもそれが面倒に感じて，汎用的なalert()関数を使うことに決めたのはいいのですが，後になってその酷さに辟易したことが何度もあります ... そんなこともあったので，これ以上先延ばしすることはできないと思って，最高にセクシーなエラーメッセージプラグインを作ることに決めたのです。
利用した開発者からすぐに指摘があったのは，売り文句とは裏腹にプログラムの実行を中断しないため，alert()やconfirm()の本当の置き換えにはならないという点だ。セマンティクス上の説明は別として，プロジェクトはwebコミュニティに強い印象を与えた。ちょうど１週間でGitHubのリポジトリには4,500以上のユーザによって星が付けられ，月間のトレンディリポジトリリストにも掲載されたのだ。
最初の公開からしばらくの間に，コミュニティによって依存性を解消するコードがチェックインされた。"最初のバージョンではjQueryを使用していたのですが，どういう訳か皆はそれがいやだったようなのです" とEdwards氏は述べている。RedHatの技術者であるConnor Hindley氏が，"hack'n' slash"と自身が呼ぶ，jQuery依存性を取り除くコミットをチェックインした。
依存性を排除した結果として，ブラウザサポートの範囲は狭くなった。これについてEdwards氏は，自身の気持ちの中に"Internet Explorerというブラウザは存在しない"，と述べている。そのため，IE11で動作しなくても，Microsoftブラウザのサポートは後回しになっている。
競合するライブラリのsmoke.jsでは，IE6以上をサポート対象としている。この種のライブラリは将来的には，完全なカスタマイズ機能と統合的な操作APIを備えたHTML5 ダイアログで置き換えられることになるのかも知れない。今のところ，この機能に対する広範なブラウザサポートは存在していない。
他の開発者のコメントは総じて好意的だ。Edwards氏へのツイートで，David Sivocha氏は次のように言っている。
@t4t5で素敵なalertを見付けました！とにかく素晴らしいので，すぐにでもプロジェクトに取り込みたいと思います！クールなものを提供してくれてありがとう。
Product Huntのサイトでは，Troy Osinoff氏が "とてもスイートで，デザインも抜群だ" と評している。
開発者のEdwards氏は，GitHubリポジトリへのコントリビューションを広く求めている。