Gitは、学ぶのにはそう時間がかからなくても、習熟するには一生かかるたぐいのツールの1つだ。最近開かれたAtlassian Summitで集められたビデオとスライドは、初心者はもちろんのこと、エキスパートにとっても素晴しいリソースだ。
もしまだ組織や会社でGitの導入を正当化しようと奮闘しているなら、Business Case for GitのTim Petersen氏のセッションから始めるとよいだろう。彼は分散型コードリポジトリとSubVersion (SVN)のような中央集中型リポジトリの違いを説明する。また、ブランチ、コードレビュー、プルリクエストなどについて解説し、それらをいかに連携させて、継続的かつコントロールされたリリースプロセスを実現するか説明する。最後に彼は、Gitを使わないのはビジネスリスクだと結んでいる。
Gitがブランチをどのように扱うのか、血まみれの詳細を理解する必要がなければ、Don’t Fear the Branch sessionはスキップして構わない。代わりに、Becoming a Git Masterへと進もう。“Back to the Future”を参照しながら、このセッションではGitユーザの役に立つ各種ツールを説明する。まずは、Git固有の詳細をプロンプトにまとめてくれるliquid-promptについて紹介する。
[rags:~/src/faban] master(+2/-0) 9s ±
これは私のリポジトリに関する情報、どのブランチにいるのか、どんな変更がなされたのかなど、を提供してくれる。たとえば、git checkoutをしてDetached Head状態にいる場合に情報を得るのに非常に役に立つ。このセッションでは、コンフリクトの解消方法についても説明する。ここでは、頻繁に使われるrebaseオプションやrerere(Reuse Recorded Resolutionを表す)のようなもっと難解なオプションについても説明する。そして最後に、Gitプロジェクトを壊す課題について語っている。
Sarah Goff-Dupont氏のセッションSuper-powered CI with Gitは、Gitがいかに継続的インテグレーション (CI)の柱であるか語り、ブランチ、ワークフロー、シャロークローン、Bambooを使ったブランチビルドトリガー(同じことは他のCIサーバでも実現可能だが)について語る。
Gitをオンプレミス環境にインストールしたいなら、Stefan Sassen氏のセッションScaling Gitは必見だ。Gitがローカルストアでオブジェクトをどのように扱うのか、何がパフォーマンスに影響するのかについて、かなり詳細に説明している。
まとめると、これらはGitの習得に役に立つリソースだ。