IBMはSoftLayerのベアメタルインフラストラクチャ上に、Cloud FoundryベースのPaaS、Bluemixを提供する。サービスはMQ Series、IBM Watson、Cloudant NoSQLといった他の製品と統合されている。
数年前、IBMは自社のWebSphereとMQ Seriesなどのフラグシップ製品をオープンソースPaaSと統合することを目的として、Cloud Foundry Foundationに参加した。IaaSビジネスを構築するためにSoftLayerを買収したあと、IBMはCloud FoundryをベースとしたPaaS、Bluemixを発表した。この組み合わせにより、彼らはクラウドインフラとプラットフォームサービスの統合スタックを提供している。
エンタープライズ開発者がオンプレミスデータをクラウドベースのアプリケーションで使うのを助けるため、IBMはPrivate APIカタログを発表した。これはBluemix PaaSにデプロイするデータ駆動アプリケーションを構築するのに、ハイブリッドなアプローチをもたらすものだ。IBMによると、Private APIカタログを使うことによって、開発者は確立された専用トンネルを通して、オンプレミスシステムとIBMのパブリックBluemixカタログとの間にセキュアなコネクションを構築することができる。これによって内部データを利用可能なサービスに変換し、社内開発者とサードパーティはその上にアプリケーションを構築できるようになる。
またIBM Bluemixは、SoftLayerグローバルデータセンターにホストされた専用ベアメタルインフラで動作するシングルテナントモードで利用できるようになった。このBluemix Dedicatedと名付けられたベアメタルPaaSは、Cloudant NoSQL、IBM Watson、キャッシングサービス、さまざまなランタイムと統合されている。IBMはこう語る。Bluemix Dedicatedは、データとプロダクション環境の物理的な場所をさらにコントロール可能にすることで、クライアントがデータ主権、パフォーマンス、コンプライアンス上の懸念を解消するのを助ける。これはミッションクリティカルなアプリをローカルに構築し、グローバルにスケールすることを可能にする。
PaaSにフォーカスしたスタートアップアクセラレーター、Bluemix GarageをSan Franciscoにローンチしたあと、IBMはLondonを拠点とする欧州最大のテクノロジーアクセラレータであるLevel39と提携した。これによって、IBMはスタートアップをひきつけ、次世代モバイルおよびWebアプリケーションがBluemix上に構築されることを期待している。