プロダクトのロードマップはそのプロダクトがどのように進化するのかを示す高いレベルの計画だ。プロダクトマネジメントと戦略のコンサルタントであるScott Sehlhorst氏は、最近のブログ記事でプロダクトのロードマップについてのふたつの見方を説明している。
ロードマップは今、近い将来、もう少し遠い未来に作っているものに対する視点を提供するか、または、今、近い将来、もう少し遠い未来になんらかのプロダクトをなぜ作っているのかを示します。
Scott氏によれば、プロダクトのロードマップはこのふたつの視点を含んでいるが、状況によってどちらかが重要になる。
チームが作っているものに対する見方には、現時点での正確な仕様、近い将来のおおよその仕様、そして、未来での柔軟に変えられる仕様を含む。プロダクトマネージャでありProductCamp Londonの創設者であるJanna Bastow氏は、ブログ記事で柔軟なロードマップを作成するためのローリング・ウェーブ方式計画作りについて説明している。
あるプロダクトをなぜ作るのかについては、何を作るのかとは違う。なぜには、具体的な理由がある。Scott氏が言うには、チームは一揃えの機能を持ったプロダクトを開発する。そのプロダクトは顧客が選び、問題を解決するのに使われる。
プロダクトマネージャとして、顧客が解決しようとしている問題に根ざした視点を持つ必要があります。これがロードマップを作る目的です。問題を解決するためにチームが作っているものから考えてはなりません。
プロダクトマネジメントとのエキスパートであり、Pichler ConsultingのオーナーであるRoman Pichler氏はブログで、機能選択を推進するアジャイルなプロダクトロードマップを作成することについて書いている。
ロードマップ上の機能を対応する目的から引き出すのが良いでしょう。鍵となる製品の能力や目的を達成するのに必要なテーマが機能になります。ユーザエクスペリエンスを改善するのが目的なら“直感的で、問題のないユーザ登録”(今の登録プロセスが良くないという前提で)が機能になるでしょう。
Scott氏は、現在から未来へと動くときに、作るものに対する視点は曖昧になり、なぜ作るのかは明確になる、と言う。ふたつの視点はふたつとも正当なものだ。ひとつの視点から見れば、中期的にはすべて明確であり、もう一方の視点から見れば、長期的な大きな図の中で明確になっている。
プロダクトマネージャはふたつの見方を切り替え、状況によって、どちらかの視点でコミュニケーションする必要があります。ロードマップを作るということは、顧客から機能という方向で考えるということです。