Googleの主席ソフトウェアエンジニアであるJohn Wilkes氏と，Netflixでインサイトエンジニアリングマネージャを務めるRoy Rapoport氏が，第９回QCon London(2015年3月2-6日)の基調講演を行うことが決定した。マイクロサービスやDocker，エンジニアリングカルチャ，Go，リアクティブアーキテクチャ，低レイテンシ・トレーディング，継続的デリバリなどのトピックをカバーする，19のトラックで構成されるカンファレンスの，４つの基調講演，100名中65名の講演者，13のチュートリアルがこれで決定したことになる。1月26日までの登録には，290ユーロのディスカウントもある。
新たに決定した２つの基調講演では，次のような話題を取り上げる予定だ。
GoogleのCluster Management
John Wilkes, Google，技術基盤担当主席ソフトウェアエンジニア
“Cluster Managementとは，Googleのデータセンタ内で，コンピューティングインフラストラクチャのコントロールに使用されているツールとプロセスの総称で，外部サービスのほぼすべてをサポートします。当社のサーバ群で稼働するさまざまなアプリケーションへのリソース割り当て，ソフトウェアインストレーション，ハードウェアの管理と監視，その他数多くの作業を担います。今回の講演では，私たちがこれまでに直面した，運用スケールに起因する課題から学んださまざまなこと，障害の緊急度管理，複雑性を抑制しつつ，よりよいサービスレベルの提供を目指す努力などが話題の中心となる予定です。すべての問題に明確な答が出ている訳ではありませんが，非常に印象的な方法もいくつかあります。”
Netflixにおけるシステム監視
Roy Rapoport，Netfix インサイトエンジニアリングマネージャ
“開発者は製品の購入と開発の間で，汎用的ソリューションの不在による緊張に絶えず直面しています。例えばNetflixでは，独自の監視システムをスクラッチから開発してしまいました。これは恐らく，望ましい方法ではないでしょう。多くの場合において，これは二者択一というよりも，ソフトウェアのカスタマイスからインターフェース開発にまで広がるスペクトラムなのです。時にはその成果が，オープンソースソフトウェアへのコントリビューションとして戻されることもあります。意思決定に対する影響要因は，(環境の独自性とカスタマイズ比率の関係のように)合理的であったり，あるいは明らかに合理性を欠いていたりします。
私たちは，Netflix内においてこのような選択を迫られた場面と，私たちが採用したさまざまなアプローチについて議論したいと思います。いくつかは成功し，いくつかは ... それほどでもありませんでした。皆さんが私たちの失敗の轍を踏まず，自身の環境により適した意思決定を行えるために，いくつかの落とし穴や機会を用意しておきたいと思っています。”
チュートリアル @ QCon London 2015
今年の13のチュートリアルの中で，3月2日と3日に行われるのは次のようなものだ。
- アプリケーションのレイテンシと応答性を理解する，Gil Tene
- 実践的で持続可能な継続的デリバリ，Matthew Skelton
- マイクロサービスの設計と実装，James Lewis
- Docker入門, Quinten Krijger
- Java 8のラムダ指揮とストリーム，Raoul-Gabriel Urma
- JavaによるAndroidアプリ開発，Mark Meretzky
チュートリアルの全リストはこちらにある。
同僚と参加したい？あなたの会社から３名以上のグループとして登録すれば，QCon Londonからの特別な割引を受けられる。その詳細はこちら。
昨年のQCon London 2013には1,100人を越える参加者があり，数千のツイート，数百のブログ記事が発表された。その内容は，Key Takeaway Points and Lessons Learned from QCon London 2014に要約されたとおりだ。QCon London 2014にぜひ参加してほしい。
1月26日までの申し込みには，290ユーロの割引がある。
QCon Londonでは，InfoQ.comと，Danish GOTOカンファレンスのプロデューサであるTriforkとが共同でプロデュースを行う。