笑いはチームの雰囲気を良くし、より良い結果につながるとRalph Miarka氏は言う。OOP 2015 カンファレンスにおいて、 Miarka氏は「仕事場の笑い」について発表した。このセッションは、Marc Löffler氏が準備し、Miarka氏が調整したものだ。
幸福感と積極性によって成功に導かれることははっきりと示されている。Löffler氏は、Shawn Achor氏の「幸福優位7つの法則」について述べ、Miark氏は、積極的な感情がどのようにより良い結果につながるかを説明するBarbara L. Frederickson氏の「積極性」(Positivity)を紹介した。Frederickson氏によると、「積極的な感情3に対して、消極的な感情1を持っていれば、人は想像したことを達成できるようになる」。また、Miarka氏は、 Marcial Losada氏とEmily Heaphy氏が「ビジネスチームのパフォーマンスにおける積極性と結合性の役割」の中で発表したリサーチについて語った。そのリサーチによると、もっとも高いパフォーマンスを発揮するチームは、積極性と消極性の割合が6対1だ。
InfoQは、アジャイルチームの雰囲気に影響を与える要因を調査している。このオンライン調査の中間結果によると、チームの士気に影響する主な要因は、「信頼のレベル」と「作業の自由度」だ。
幸福感をどのように測るか? 幸福感を測る1つの方法は、どれだけ幸せかを人々に尋ねることだ。Löffler氏とMiarka氏は、Jeff Sutherland氏のスクラム: 半分の時間で2倍の仕事をする技術の中で述べられている幸せの基準について述べた。
Löffler氏とMiarka氏は、チームの幸せを改善したいときに何ができるか提案した。
- 現場を歩こう。みんなが働いている場所に行って、みんながしていることに心から興味を示そう。
- みんなが作業できるミーティングルームを準備しよう。マネージャやお客さんがチームを見られるように。
- みんながやった仕事や成し遂げたことに感謝して、チームに賞賛のメールを送ろう。
- イベントの前に感謝状を渡して感謝しよう。定期的に感謝状を送ることを習慣にしよう。
- 誰でもこの感謝状を使えるようにして、同僚に感謝状を書いて送るように提案しよう。
- 創造性を育てよう。例えば、既成概念にとらわれずに物事を考え、ばかげたアイデアを思いつくようにしよう。
- 解決策に注目する態度で、うまくいっていることを見つけよう。問題をくよくよ考えるのではなく、積極的な未来を共同で作り出そう。
- それぞれが持っている強みに注目しよう。Miarka氏は、自分の強みに対して、弱みが邪魔をするときにだけ、その弱みに取り組むように提案した。
- 幸福感を増すために関係を築こう。それができるのは、人がお互いに学び、経験を共有するアジャイルコーチングキャンプだ。
- エクササイズする機会をみんなに与えよう。従業員に無料でエクササイズのクラスを提供している会社もある。
- ちょっとした旅行を計画しよう。ただし、みんながそうしたいかどうか確認しよう。2、3日旅行するのが好きな人もいるし、家族から離れるのがいやな人もいる。
- ペアで作業するように勧めよう。一緒に作業すれば、人は幸せだと感じるだろう。
- 作業時間と作業場所の融通がきくようにしよう。働きたいときに働きたい場所で働けると、幸福感が増す。
- 喜びや楽しさを生み出す人を決めよう。幸せの見張り役を指名しよう。ただし、やり方が正しいかどうか注意しなければならない。
- 会社で幸福感を見える化する方法を探そう。
- 幸福感を増やすために他の会社でしたことが書かれている本を読もう。Miarka氏は2つの例を挙げた。ZapposのCEOであるTony Hsieh氏の「ザッポス伝説」と、Chief StorytellerのCEOであり、Menlo Innovationsの共同創立者であるRichard Sheridan氏の「Joy, Inc.」だ。
私たちは積極性に注目するようになれるとMiarka氏は言った。例えば、積極的な感情を感じたときには、何がその感情のきっかけになったのかを自分自身に問いかけられる。そうすれば、何が人を幸せにするのか、もっと学べるだろう。