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VersionOne Spring リリース

原文(投稿日:2015/05/08)へのリンク

VersionOneがEnterprise Agile Platformの最新バージョンをリリースした。今回のSpring 2015リリースには,ポートフォリオやプログラムレベルで,プラットフォームの能力を拡張する機能が加えられている。

InfoQでは,同社シニアプロダクトマーケティングマネージャのLisa Hagin氏と,プロダクトマネージメントディレクタのMark Crowe氏に,新リリースの機能と,プラットフォームの今後の方向性について話を聞いた。

InfoQ: InfoQのためにお時間を頂いて,ありがとうございます。VesionOneの新リリース提供スケジュールと,今回のSpring 2015リリースの主な機能について説明してください。

Lisa: リリースは季節に合わせて,四半期毎に行っています。ですから今回のリリースは,Spring 2015になります。今回のリリースで重要な機能は,Performance ScorecardとCommunityの2つです。

Performance Scorecardは,製品内で利用可能な情報を,誰にでも参照可能なひとつの場所に集めて,ポートフォリオあるいはプログラム全体の状態を見ることができるようにするものです。この機能を提供できて,とてもうれしく思っています。Performance Scorecardは,何が起きているかを一目で分かるビューを必要とする,ポートフォリオあるいはプログラムのリーダのためのダイナミックなビューです – ポートフォリオやプログラム,プロジェクトや,あるいは必要ならば個々のチームのレベルまで,問題のありそうな領域にドリルダウンすることが可能です。

もうひとつの重要な機能であるCommunityは,多数のチームで共有することのできる,共通的なベストプラクティスのビューを提供するためのものです。この種の情報はこれまで,WikiやSharePointなどのリポジトリを使って,組織が個別に管理してきましたが,この機能によって,チームが毎日作業しているプラットフォームの内部に保管して,アクセスすることができるようになります。情報は,その時点で実行中のタスクのコンテキスト内の,フロントとセンタに表示されます。新たな(例えば)イニシアティブを定義していて,概算見積のための基準値を知りたい時,その情報がそこにあるのです。

InfoQ: コンテントは誰が提供するのでしょう – ユーザ企業なのか,あるいはVersionOneが提供するものもあるのですか?

Lisa: その両方です – ユーザが情報のタイプやレベルを理解できるように,ベストプラクティスのコンテントが最初から用意されています。ですが重要なのは,組織のCOE(中核的な研究拠点)が提供するローカルコンテントの方です。アジャイルの大規模導入でCOEを活用する組織はいくつもありますが,そのコンテントに容易にアクセスできることは,チームのパフォーマンスや,アジャイルを組織レベルにスケールアップする上で非常に有効です。

InfoQ: チームの自己組織化やプラクティスの自己選択といった考え方には,どのように合致するのでしょう?

Mark: 私たちのユーザには,2つのモデルがあります。ひとつは,アジャイルに現在移行中の新しい組織です。彼らにはたくさんのチームがあって,恐らくはさまざまな場所に分散しています。彼らは,”これが私たちのやり方だ"と言いたい,つまり,組織全体の多くの人々に対して教えることのできる,共通のプロセスが欲しいのです。

もうひとつのタイプのユーザはもっと先進的です。アジャイルの実践をある程度続けた実績を持っていますし,チームレベルの自律性を備えていることも少なくありません。幹部はチームに対して理解があり,彼らの状況や環境に最も適した方法で作業することを認めています。高レベルの計画レポートはある程度,中央で管理する必要がありますから,各チームが適切なフォーマットでデータを提供することは重要です。その一方で,自分たちに最も有効ならば,どのようなプラクティスを使うことも許されているのです。これらは一般的に,基本的なスキルレベルに達した人たちが経験や適応能力を習得できるような,より高度な,あるいは成熟したアジャイル組織です。

Communityがチームであっても構わないので,そのコンセプトと実装を適用することは可能です。チーム自身の規範やプラクティスを記録する構造として,Communityを使用することができるでしょう。

InfoQ: Performance Scorecardの話に戻りますが,スコアカードに表示されるメトリックはどのようなものですか? ポートフォリオあるいはプロジェクトのマネージャは,自身のイニシアティブが軌道に乗っているのかどうかを,そこからどうやって知ればよいのでしょう?

Mark: 出発点となる基本的なアジャイルのメトリックとしては,バーンダウン,時間内に完成したストーリポイント,新機能あるいはストーリのための作業量と欠陥に対する作業量との比,といったものが用意されています。私たちはこれらの基本的なメトリックで,リリースが軌道に乗っているかどうかを判断しています。視覚化可能なメトリックは,チーム内部にもあります。チームの構成とその経時的変化,すなわちカデンツや,チームの人数といったものです。将来的にはこれらメトリックを拡張して,経時的なトレンドや,あるいはチームの安定性やスキルのレベル,経験値といった成果との関連性を確認できるようにしたいと思っています。

InfoQ: VersionOneのソリューションはどこを目指しているのでしょう - ロードマップには,どのような目標がありますか?

Mark: Performance Scorecardには,レポートや追跡エリアの追加などを行っていきたいと思っています。VersionOneのプラットフォームで,もっとDevOpsをサポートできるようにすることも考えています。多くの企業が開発活動とデリバリ活動をより緊密に関連付けて行うようになっている今,DevOpsの重要性はこれまで以上に増しています。開発と運用は2つの別々のサイロというよりも,ひとつのパイプラインになっているのです。

ポートフォリオ計画全般にも注目し続けています。今回のリリースでは,ポートフォリオ計画のプロダクトメニューからの分離,ポートフォリオかんばんボード,機能ツリー,高レベルの計画機能など,この方面でいくつかの拡張を行いました。ポートフォリオやプログラムレベルの計画,レポートのサポートについては,今後も機能拡張を続けていきます。管理レベルの可視化やレポートもさらに進めます。Performance Scorecardはそのひとつの例なのです。

チームのアジャイル利用スキルが向上して,チームレベルの活動に対する製品の支援機能も非常によくなっています。私たちは現在,よりレベルの高い人々をユーザとして迎え入れるための開発を進めています。多くのチームがマスタしたものと同じ基本原則を適用し,それらを組織のより高いレベルにスケールアップすることによって,ポートフォリオやプログラムのリーダたちに,彼らが組織を効率的に運営する上で必要な情報を提供したいと思っています。これが私たちの次に目指す分野なのです。

InfoQ: 今日はInfoQのためにお時間を頂いて,ありがとうございました。

 

 

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