Appleは開発者向けメーリングリストにおいて、先ごろローンチしたAppアナリティクスにクラッシュ数、有料ユーザ、割合に関する情報を得るための新機能を追加することを発表した。これら新機能はWWDC 2015において詳しく紹介されている。
Appアナリティクスは2つの新しい指標をサポートする。
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クラッシュ数: Appleによると、これはアプリの安定性を把握するのに役立つという。クラッシュ数はセッション数やインストール数と同じように表示され、プラットフォーム、アプリバージョン、OSでフィルタリングできる。
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有料ユーザ: 指定日にどれだけのユーザが購入しているかを教えてくれる。これはデバイスでなくApple IDに基づいており、ユニークな購入者数を知り、何度も購入しているユーザの歪みを最小限にとどめるのに役立つ。この指標は、日、週、月によってフィルタリングでき、特定のキャンペーンによってどれくらいのユーザが購入したのか知ることもできる。
Appアナリティクスのもう一つの機能は「Ratios」と呼ばれるもので、各種指標を比較可能にすることを目指している。これは次のような重要な情報を提供してくれる。
- プロダクトページのコンバージョン率。これはプロダクトページを訪問したユーザがどのくらいアプリ購入へとつながったかを教えてくれる。これはApp Store閲覧数とユニット数を比較することによって提供される。
- 有料ユーザごとの平均売上。これは売上と有料ユーザ数を比較することで得られ、ユーザがあなたのアプリにどれくらい費やしているかを教えてくれる。これによって、ユーザがたくさんお金を払ってくれるアプリがあるかなどを知ることができる。
- セッションごとのクラッシュ数。これはクラッシュ数とセッション数を比較することで得られ、各種アプリを比較することで、どのアプリがひどいか知るのに役立つ。
他にもAppアナリティクスは以下のような指標を提供する。
- App Store閲覧数
- Appユニット数
- 売上(総額)
- インストール数
- セッション数
- アクティブなデバイス数
- 過去30日のアクティブなデバイズ
- App内課金数
Appアナリティクスは、iOS 8以上が動いているデバイスに対してのみ利用でき、SDKや特定のコードを組み込む必要はない。ただし、ユーザ情報の開発者への提供には、ユーザのオプトインが必要になる。