かねてからの予想通り,プログラム言語Rustの最初の安定版がリリースされた。言語としてのRustは,”低レベルの制御によるパフォーマンスと,高レベルの利便性および安全性を兼ね備える”と説明されている。安定性を重視した今回の1.0公式リリースでのビッグニュースは,Rustの習得と利用を望んでいた人たちにとって,開発を行う上で強固な基盤となることが期待できる点だ。
リリース版のRustコンパイラでは不安定な機能の利用を許可していない。新たにこの言語を使うユーザにとってはフレンドリな環境だと言える。Rust標準ライブラリガイドには言語に含まれるプリミティブやモジュール,マクロが解説されているが,特別な記載のあるものを除けば,すべての機能が安定している。 ナイトリービルドでは不安定な機能の実行も引き続き可能なので,希望があればこちらで試してみるべきだ。
開発者のChris Morgan氏は,ネイティブなRustスタックのみでのWebアプリケーション構築を可能にする方向へのRushの進展を,ダッシュボードで表示するWebサイトを立ち上げた。それとは別にプロジェクトでも,Rustの入門と開発への導入方法を示したオンラインブックを提供している。
今回のリリースと合わせて,Rust 1.1のベータ版も公開されている。プロジェクトでは今後も6週間の周期で,コードを定期的に提供する予定だ。(バイナリとソースがRustホームページで提供される。) 完全なリリースノートは,ソースと共にGitHubで入手できる,