MeteorがGalaxyをリリースした。Meteorアプリケーションを管理する,待望のクラウドサービスだ。
Meteor Galaxyを発表したブログ記事の中で,Meteor創設者のMatt DeBergails氏は,Galaxyのユーザが“Meteorアプリを,これまでと同じmeteor deploy
でデプロイできる”こと,Galaxyでは“日単位”のアプリケーションログとSSL証明書管理の機能が提供されていることなどに言及している。
2015年5月公開のブログ記事“Meteor and a Galaxy of containers with Kubernetes”の冒頭で,Meteor開発者のJustin Santa Barbara氏は,Galaxyが,Googleの進めるオープンソースプロジェクトであるKubernetes上に開発されていることを説明している。
Santa Barbara氏によると,“Kubernetesはコンピューティングの基本的なリソース – 計算能力,ネットワーク,ストレージ – を管理して,下位システムの障害発生時も含めて,コンテナがこれらを公平かつ確実に取得できることを保証してくれます。そして何よりも,ひとつのサービスを実行する複数のコンテナという観点で考えることを可能にするのです。”
GalaxyはDockerコンテナを基盤として,AWS EC2インスタンス上でオーケストレーションされる。DeBergalis氏はこれについて,“Galaxyのアプリケーションはすべて1つ以上のコンテナで実行されます。 Galaxyはこれらのコンテナを監視し,障害時にはリプレースし,各コンテナの主要なシステムパフォーマンス値を収集します。” と説明している。
図示すれば次のようになる。
Galaxyはさらに,接続されたクライアントのトラッキング,Meteorアプリに接続しているデバイス数のリアルタイムチャートに加えて,CPUおよびメモリ使用量のトラッキングなど,アプリケーションコンテナ単位でのシステムレベルのコンテナ計測値も提供する。
Galaxyの料金プランは,発表以降,コミュニティに非常な驚きと論議を引き起こしている。
Sync Ninjaプラットフォーム共同創業者のAndrei Polmera氏は自身のブログ記事に,MeteorはGalaxyで失態を侵したとして,次のように書いている。“MeteorのGalaxyは3つのパッケージ(Team, Business, および大企業向けの包括的パッケージであるEnterprise)で提供され,価格は年払いの場合495ドル/月から,月払いでは650ドル/月からとなっています。これは高過ぎます。年間5,940ドルでは‘チーム’パッケージではありません。”
Hacker NewsのGaraxyリリースに関する議論でも,話題はすぐに価格設定のことになった。失望感を示すユーザのある中で,ユーザ名xbyranxは,“彼らは,低価格市場に関してはModulusや,あるいはDigital Oceanに譲り渡すつもりではないのでしょうか。GalaxyはMeteorへのアクセスや,そのスケーリングに関するベストプラクティスを提供していますが,私の知る限り,これらはModulusから得ることは難しいからです。”とコメントしている。
DeBergalis氏は最初のブログ記事の中で,無償オプションに関する疑問への回答として,Meteorでは以前から,すべてのMeteor開発者を対象に,meteor deploy
による無償ホスティングを提供していることを指摘した上で,今回,サービスをGalaxyに移行しようとしている“大規模アプリケーションシステムを通じて,Galaxyのテクノロジスタックの重要部分をシェイクアウトする機会を得た”ことを発表している。プロジェクトのFAQにも,Galaxyの無償プラン提供の予定が記されている。