Xamarinが，iOSとAndroidのクロスプラットフォームなネイティブモバイルアプリをC#で開発することのできる，同社プラットフォームのバージョン4を発表した。今回のバージョンでは，Insightsの一般提供開始，Test Cloud用のRecorder，プラットフォームの拡張，Xamarin.Forms 2.0，VSでのiOSサポート改良，Android Material Designサポート，.NETコードの拡大などが新しい。
Xamarin Insights
Xamarinの今回のバージョンでおそらく最大のニュースは，InsightsがGA(General Availability)になったことだろう。これによって開発者は，アプリケーションをリアルタイムで監視できるだけでなく，例外やエラー，クラッシュおよびボトルネックに関するレポートを受け取ることが可能になる。スタックトレースの取得やアプリケーションの動作解析を行うことで，潜在的問題の可能性を判断することも可能だ。InsightsはiOS, Android, Xamarin.Forms, Windows 8.0, Windows Phone, Windows 8.1で使用できる。
今のところはInsightsはXamarinプラットフォームでのみの動作だが，他のクラッシュ報告ライブラリにも対応する計画だ。無償で提供されるバージョンの他，ビジネス向けと企業向けの有償版が用意されている。
Xamarin Test Cloud
2,000を越える実在のデバイス上で，アプリケーションを自動テストするプラットフォームであるTest Cloudには，新たにTest Recorderが追加された。現在はMac OS Xで動作するTest Recorderは，ユーザによるデバイス操作を監視し，アプリケーションの通ったステップを再生用にすべて記録して，Test Cloudでアプリをテストするためのスクリプトを生成する。Recorderでは，Calabashをベースとした自動UIテストフレームワークのXamarin.UITest 1.0が使用されている。
Xamarin Platform
その他にもXamarin 4では，Forms 2.0プリコンパイル画面やiOS 9, GoogleのMaterial Design, ピンチや引き下げて更新(pull-to-refresh)などのジェスチャなどがサポートされた。また，ユニバーサルウィンドウアプリケーションのプレビューにも対応している。
コードビルド用のMacマシンとSSH接続することで，iOS用の開発すべてがVisual Studioからできるようになった。