Mozillaは今週、FirefoxOSから"コネクテッドデバイス"へ主軸を置くことへの意向について詳細を明らかにした -- コミュニティからは懸念が上がっている。
Firefox OS/コネクテッドデバイスの発表の投稿で、Mozilla Participation LabのリーダーであるGeorge Roter氏はこう述べた。会社は”IoTの領域において新しい製品イノベーションを探る”ことに注力すると。
Roter氏は、Mozillaはversion2.6リリース後にスマートフォン向けのFirefox OSの開発を終了し、2016年5月29日よりマーケットプレイスにはAndroid、デスクトップ、タブレット向けの出品を受け付けず、Firefox OSをサポートしていない全てのアプリを除去するつもりだと話している。
新しい製品イノベーションのプロセスの一環としての検証は既に進行しており、Mozillaのコネクテッドデバイスチームは複数プロジェクトに向けた検査のアーリーステージに着手し始めたところである。その中にはSmartTV、MozVR (オープンウェブ上のバーチャルリアリティ)、それからスマートフォンを通じて周辺の電子機器と相互接続するFlyWebがある。
Roter氏は、Mozillaのグローバルドッグフーディングプログラム(”Foxfooding”とも)は、Firefox OSから新しいイノベーションへと焦点を移して継続するつもりだと話している。コミュニティでは疑問の声が少数上がっているが、多くは”Firefox OS 2.6の評判が良ければ、Mozillaの内外で開発が続けられる機会が増えるだろう”と前向きである。
Firefoxコミュニティのメンバーの異議の声は強い。Mozilla代表のSzmozsánszky István氏はこうコメントした。
Firefox OSが幕を閉じていくのは一事ですが ー スタッフサポートの1人ひとりを解任していくことで、潜在能力を持っているコミュニティの努力が枯れていくのは非常に残念で、失望しています(タブレットコントリビューションプログラムのときにもこういうことがあったので驚きませんが)。
新規ユーザであるSergio Cero氏は Szmozsánszky István氏に同意している。
これほど成熟したプロジェクトのリソースを完全撤退させることには本当にがっかりしていますし、怪しいとさえ思っています。FXOSが消えていくのを誰が喜ぶというのでしょうか。
Mozillaがこの件に関して追求されていなかったら、プロジェクトを続けるのに必要な最小限の人員/資源だけ残して、リソースを削っていたことでしょう。しかし上述は、希望に満ちた悲しみを逆説的に明示しています。わたしは今、誰かに利用されたと感じています。
Szmozsánszky István氏に返信する形で、MozillaのコントリビュータであるAsa Dotzler氏はこう説いている。
コミュニティの努力は枯れるわけではありません。B2Gはオープンリソースプロジェクトです。まだそこで尽力している人もいますし、これからもそうであって欲しいと思っています。もし十分な人が集まって彼らにスキルもあれば、続けていくことは可能なのです。
タブレットコントリビューションプログラムはMozillaを牽引するリソースではありませんでした。パートナーが手を引き、アップグレードの道がなくなったことからもわかります。悔しいことだと思いますし、特にタブレットプログラムの窮地をくぐり抜けてきた人には尚更でしょう。これについては今後何ヶ月か掛けて片付けるつもりです。Firefox OS以上に、もっとオープンで参加型のプロジェクトを立ち上げなければなりませんね。
Dotzler氏はまた、コミュニティに対してこうリマインドした。SeaMonkeyをMozillaのコア事業からボランティアプロジェクトに移したからこそ、チームはFirefoxに集中でき、最初の”大成功”を収められたのだと。
Rate this Article
- Editor Review
- Chief Editor Action