Ember.js チームはバージョン 2.4 をリリースした。安定バージョンとして6週間の円熟期間を経て、バージョン 2.4 は Ember 最初の LTS リリースとなった。
Announcing Ember's First LTS Release のブログ投稿では、LTS は Ember プロジェクトからのサポートを得られエコシステムを拡大する一方で、開発者が Ember をアップデートする頻度を抑えることを狙っていると Ember チームは発言している。
プロジェクトとしては Ember はセキュリティや致命的なバグフィックスを最近の LTS リリースで提供しており、加えて直近のリリース(つい先日)でも同様だ。さらに、前回からの LTS リリースで最初の deprecate となった重用されているプライベート API の破壊的変更を避けるつもりだ。
加えて現在のスケジュールでは、LTS リリースは「スローペースを望むユーザに対して提示可能なスケジュールとしての代替案を提供している」と Ember チームは述べている。
「バージョン 2.4 はマイナーリリースであり、後方互換性を伴う変更とバグフィックスが主要な目的だ」と Ember のコントリビュータである Matthew Beale 氏は述べている。 修正の中で、ES5+ のゲッターの可視を許可する #12491、ある状況下で ArrayProxy の値を再修正ができない課題に対応した #12908 修正、#12648 では packages/**/lib/main.js
を packages/**/lib/index.js
に移動させた。
Ember バージョン 2.4 にアップグレードされた後、不正な非推奨の警告が発生したため退行としてバージョン 2.4.1 が直後にリリースされた。
Ember 2.5 はベータリリースされ、公開 API にいくつかの機能を追加している。もっとも重要なものは Ember.assign
であり、ES2015 Object.assign の Polyfill として Beale 氏によって記載された機能だ。同機能は MDN によって記載されており、対象オブジェクトに対して複数のオブジェクトからすべてのプロパティを列挙して値をコピーするメソッドだ。
jQuery のイベントトリガで利用されてきたテストヘルパを受け入れられるよう、Ember 2.5 ベータはふるまいを変更している。同変更は後方互換を維持しており、dispatchEvent
からのネイティブイベントのトリガとなり、jQuery でないイベントリスナのトリガーを有効化する。
Ember 2.4 LTS は Ember 2.5.0 の安定バージョンと同時にリリースされるだろう。利用者は全リリース情報が記載された Ember 2.4 and 2.5 の変更履歴を参照すべきだ。
Ember.js は MIT ライセンスでリリースされている。InfoQ 読者は Ember.js に GitHub プロジェクトを介して貢献可能だ。