Microsoft の年次イベントである Build カンファレンスがサンフランシスコ Moscone Center で開始した。Microsoft が発表した クラウド、Windows 10、IoT における InfoQ のカバー範囲を読み解いていく(これはキーノート中にライブで記載しているため、スペルミスやタイピングミスがあったら許してほしい)。
最初に Satya Nadella 氏が登場し、日々の生活(我々の社会と技術)における技術の役割について、彼が議論しているところを簡潔に紹介した。Nadella 氏はプライバシーが技術によってどの様にサポートまたは破壊されるかも含め、産業規模で技術の役割について広域な議論をする余地があると感じている。技術は社会に対して貢献でき、人々の生活を改善できると Nadella 氏は考えている。
Microsoft の使命: 地球上すべての人々・組織により良く向上させる
この使命に関して、以下をゴールとしている。
相互に連動する三つの大望:
- より人に近いコンピューティングの創造
- 生産性とビジネスプロセスの革新
- インテリジェントクラウドプラットフォームの構築
次に Terry Myerson 氏が壇上に上がり、Windows 10 の適用について議論した。2億7000万人が Windows 10 を利用している。パートナーは Windows 10 向けに 500 以上の新規デバイスをリリースした。Myerson 氏は Windows 10 が今までの Windows よりも高い適用率であること述べている。興味深いのが、提供されたグラフでは Windows 7 の適用率が Windows 8 よりも高く、Windows 10 はそのどちらよりも高い点だ。
最初の大きな製品発表は Windows 10 Anniversary Update が今年の夏に提供されることだ。本更新の一部として、Microsoft Edge は生体認証をサポートし、対応したウェブサイト向けに同機能を提供する。
次に Bryan Roper 氏が壇上にあがり、Windows 10 Anniversary Update における新機能のデモを行った。 本更新では、ペンで付箋に書いた内容が読み込みが可能であり、内容(母に翌日電話をする内容を手書したものが実演された)をカレンダーのリマインダとして変換可能だ。 ディスプレイ内の定規を直線を引くために利用可能であり、紙に線を書くように直線がひける。2D や 3D を問わず Bing Map 上にも手書きが可能であり、適切な場所に距離や記録を記載可能だ。Word のインテリジェントハイライトでは、手でのスムーズな動作が可能となっている。定規は Power Point でも利用可能だ。Adobe アプリケーションでのデモではペン入力をシミュレートしつつタッチでの雲形定規を提供している。
Kevin Gallo 氏は開発者にニュースを発表し、Windows を開発者にとってホームにしたいと述べた。更なる製品発表として、Visual Studio 2015 Update 2 と Windows 10 Anniversary SDK Release が存在する。
本更新における他のメリットとして、Windows 上で Linux バイナリがネイティブ動作することだ。例として Ubuntu のバイナリが取り上げられ、Gallo 氏は Bash のネイティブ動作をデモし、Emacs を実行した。
新たに提供する Desktop App Converter にて、Gallo 氏は既存の MSI や Setup.exe を用いて APPX パッケージを作成できることを紹介した。既存のコードを修正することなく、Windows 10 が正規の環境と検出しなくてもアプリケーションは現状のまま稼働する。(本処理の詳細は現時点では公開されていない)
Phil Spencer 氏は XBox と UWP 上でのゲームについて話すために登壇し、Windows 10 は完全にオープンな開発エコシステムであることを繰り返し強調した。公開された更新では、UWP の制限やプラットフォームの固定化を解決を意図して、UWP に V-SYNC を無効にして G-SYNC を有効化し、フルスクリーンゲーム、改造、オーバーレイ等が利用可能とした。
次に Ashley Speicher 氏が登壇し、正規の XBox One が開発者モードに変換できるかをデモした。XBox One は Visual Studio 2015 からのデプロイメントを対象としている。全ての XAML コントロールはタッチ、マウス、コントローラーで動作するよう設計されいるため、ユーザは利用するデバイスにあった最適の環境を利用することができる。本開発者モードでは、XBox 向けに提供されるアプリケーションには開発者の設定画面が設定される。Dev Home と呼ばれ、開発者向け設定を提供し、テストアカウント、等を提供する。XBox は通常のリテールモードにいつでも戻すことが可能であり、Dev Mode プレビューはキーノート1日目にリリース予定だ。
XBox One 向けの拡張として、既存の XBox One と Windows 10 ストアを統合して単一のユニバーサルストアが提供される予定だ。バックグラウンドミュージックは XBox 向けに本 Anniversary Update で有効化される予定だ。
さらに、Microsoft は Microsoft Bot Framework を リリースした。ボットの構築と利用のためにルールベースの自然言語処理が利用可能だ。また、Cognitive サービス API もリリースされた。
最後に行われた最高のデモンストレーションはこれらの概要を示している。 Microsoft は動画を用いて、インテリジェント眼鏡が(盲目の)着用者に目の前で何が起こったのか音で伝える様子を示した。同眼鏡がスケートボーダーや会話中の人々(雰囲気、性別、年齢)をどのように識別するかを例に示した。また、音のフィードバックをガイドに利用し、メニューから適切な画像を選択し、メニュー(カメラ内に正しく表示された)を読んだ。