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TypeScript 2.0プレビュー

原文(投稿日:2016/04/04)へのリンク

Anders Hejlsberg氏がMicrosoftのBuild 2016に帰ってきた。TypeScriptの現状について語り、この数か月で登場する素晴らしい機能を紹介した。

Hejlsberg氏のトークは3つのパートに分かれている。まず最初の15分で、TypeScriptのハイレベルなストーリーを語った。TypeScriptはスケールするJavaScriptであり、その目的はJavaScriptの機能ギャップを埋めることである、と彼は説明した。そして、基本的な型チェック、ステートメント補完、ソースとコンパイラ出力の比較をデモした。

簡単なイントロダクションの後、彼はBuild 2015以降の変更について説明した。昨年、チームは3、4か月ごとに合計4つのメインリリースを出したという。

Angular 2のデモでは、ファイルを変更するたびにコードを再コンパイルしなくて済むよう、ブラウザにTypeScriptコンパイラを組み込む方法について紹介した。

彼は同じデモアプリケーションをReactを使って示し、React開発者が支持するJSXマークアップをTypeScriptが理解できることを見せた。ポイントがわかるよう、彼はコンポーネントの名前をリファクタリングし、埋め込まれたJSXコード内も含めて、プロジェクト全体でそのコンポーネントの参照が更新されるのを実演した。webpackとコミュニティによるTypeScript loaderのインテグレーションもデモされた

私たちがVisual StudioとVisual Studio Codeといったツールで目指しているのは、TypeScriptのインフラストラクチャをJavaScriptのための言語サービスとして使うことです。Visual Studio Codeはすでにそれを使うよう切り替わっています。

この言語サービスはSalsaと呼ばれ、Visual Studio Codeはバージョン0.10.10でSalsaを使うよう切り替わった。

TypeScriptコンパイラは開発者が提供したjsdoc情報を扱えるようになった。さらに、プロジェクトにTypeScript定義ファイルがあれば、Salsaはそれを使って、普通のJavaScriptにステートメント補完を提供する。TypeScriptは必要ない。

最後の15分の主役は、TypeScriptの将来だ。TypeScript 2.0の現在のロードマップには以下が含まれている。

  • Non-nullable型
  • コントロールフローベースの型解析
  • Async/await の古いバージョン(ES3/ES5)でのサポート
  • Readonlyプロパティ
  • 関数における this の型を宣言
  • typingsの収集を改善

バージョン2.0は「数か月」で完成する予定だ。

Non-nullable型については、strictNullChecksという新しいコンパイラフラグが使えるようになる。これは型が undefinednull になれる能力を取り除くものだ。number は数値にしか使えなくなり、undefined や null にはできなくなる。

新しいNon-nullable型とコントロールフローベースの型解析をサンプルコードでデモした後、Hejlsberg氏は「このコードにバグはありません」と宣言した。

プレゼンテーションの最後のデモでは、強力なTypeScriptの新しい型チェックとJavaScriptの紛らわしいやり方を簡単に扱う方法について紹介した。「JavaScriptには少し癖がありますが、その癖をコンパイラに教えることができ、これら全てをチェックさせることができます」と語り、「馬鹿げてるよね!」付け加えた。

TypeScriptがどこへ向かっているのか、詳しくはChannel 9のビデオ"What's New in TypeScript"を見てみよう。

 
 

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