ユタ州ソルトレイクシティで開催されたng-conf 2016を前に、AngularチームがAngular 2のベータをRC(Release Candidate)として世に出した。Brad Green氏とJules Kremer氏がDay 1のキーノートを飾り、彼らが何をやってきたのか、どこへ向かっているのか語った。
Green氏によると、新しいオフラインテンプレートコンパイラを使うことで、コアのダウンロードサイズが46Kになるという。これはAngular 1のコアよりも小さい。新しいコンパイラはAngular 1と比較して、初回レンダリングとアップデートの両方で、レンダリング速度を5倍改善する。
Angularエコシステムは成長してきたが、より一貫性のあるものになっている。素のAngularの他に、特定のスピンオフプロジェクトに関係するサブサイトがたくさんある。次週、InfoQではその一部を紹介する予定だ。
- universal.angular.io - node.jsおよび.NET上のAngularサーバーサイドレンダリング
- augury.angular.io - Angular 2アプリをデバッグするためのChrome Dev Toolsエクステンション
- angular.io/styleguide - 公式スタイルガイド
- cli.angular.io - Angularアプリをscaffoldするためのコマンドラインツール
- mobile.angular.io - Angular Mobile Toolkit
- angular.io/resources - コミュニティリソース一覧
Angular CLIツールは、開発者は以下の3つのコンソールコマンドでアプリを立ち上げることができるという最初の発表から成長している。
ng new AwesomeApp
cd AwesomeApp
ng serve
CLIツールを使うことで、プロジェクトの作成、コンポーネントの生成、ルートの生成、CSSのプリプロセスが可能だ。
TypeScriptを使ってアプリを構築する開発者は、Codelyzerと呼ばれる新しいツールを使うことで、公式スタイルガイドに対する静的コード解析が実行できる。
Angular 2ではすべてがコンポーネントであり、多数のベンダーが自らのコントロールライブラリをAngular 2に移植している。GoogleがMaterialライブラリを移植しているのはもちろんのこと、Wijmo、PrimeNG、NG-Lightning (SalesForce)、Vaadin、telerik (kendo UI)、ng-bootstrapもコンポーネントライブラリを利用可能にしている。
Kremer氏はAngular 2他を使ってビジネスを構築しているコミュニティのメンバーを紹介した。
CapitalOne.comのシニアディレクターMichi Kono氏がステージに上がり、Angular Universalを使ってできること「Angularエンジンをサーバーサイドで動かすこと」について紹介した。CapitalOne.comはかなりのトラフィックがあり、極めて高い性能、SEO、法規制を要するサイトだ。彼らが前にAngular 1を使ってやったときには、複雑なカスタムレンダリングシステムの構築が必要だった。Kono氏によると、Angular Universalは根本的にフローを再配置し、ユーザーのインタラクションが可能になる前に描画されるという。これまで描画は最後に行われていたので、ユーザーはサイトとインタラクションできないだけでなく、コンテンツが表示されるまで待つ必要があった。
だが、最大の疑問にはまだ答えられていない。いつAngular 2からRCが取れて、独り立ちするのだろうか?
ng-confのライブストリームはYouTubeで公開されている。キーノートのスライドもアクセス可能だ。
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