Atomがテキストエディタのバージョン1.7をリリースした。MRUタブの切り替えやWindowsユーザ向けのいくつかのアップデートなどが改良点だ。
ブログ記事”Atom 1.7 and 1.8 beta”でソフトウェアエンジニアのMichelle Tilley氏は,v1.7ではctrl-tab
によって“現在のタブの右側ではなく,Atomウィンドウ内で最も最近使用した(MRU)タブ間の切り替え”ができることを説明している。
氏はこの機能が“強く要求された”ものだとして,プルリクエスト#5344の”タブ切り替え(ctrl-tab)はMRUオーダであるべき(Tab switching (ctrl-tab) should be in MRU order)”にリンクしている。
このアイデアは多くの人々の賛同を得られたが,少数ながら反対意見もあった — 彼らは等しく,今回の機能導入に不満を持っている。
Atomメンバの50Wiu氏は,プルリクエストを引用して次のようにコメントしている。
これは少なからず物議を醸しそうな,興味深い提案です。なぜなら,私としては,タブの切り替えは左から右の順がよいと思います。Windowsと違って,タブの順序の変更が可能だからです。
- Chromeが左から右という順番でタブを切り替えるのに対して ...
- Alt+TabはMRUで編成されるからです。
議論は続き,その後,ユーザであるJesse McCarthy氏が次のようにコメントしている。“解決方法は簡単です — オプションとして実装すればよいのです(デフォルトがオンかオフかは,大した問題ではありません)。そうすれば,他の誰かのユースケースに期待することも,踏みにじる心配も,どちらも必要ありません。”
1.7のリリースから間もなく,“Atom 1.7.0 New Ctrl-Tab Behavior”というディスカッションがRedditで開始された。最初に投稿したTonySesek556氏は,アップデートに対して,“個人的には気に入りません。元に戻せないものでしょうか?CTRL-Tabを押下したら次のタブに移動して,CTRL-Shift-Tabで前のタブに戻るというのではどうでしょう?”とコメントしている。
それに続くEditでは,Tilley氏のブログ記事へのリンクとともに,キーマップファイル内の関連するキーバインドを書き換える方法が示されている。
1.7メジャーリリースであまり議論になっていないのは,Windowsユーザを対象とした改善についてである。この内のいくつかはgit修正で,プルリクエスト1102に詳説されている。その中に含まれる問題のひとつは,最初にファイルを保存した時にUNKNOWNエラーがスローされるというものだ。
Unable to save file 'C:\Users\username\Documents\GitHub\markdown-preview\lib\markdown-preview-view.coffee'
UNKNOWN: unknown error, open 'C:\Users\username\Documents\GitHub\markdown-preview\lib\markdown-prev
その他のWindows関連の改良点としては,Atomへのファイルの関連付けが容易になったこと,“Atomがアップデートされた時に固定ショートカットが更新される”場合のインストール条件の変更,VS 2015によるビルド方法などのトピックに関するドキュメントの明確化,などがある。
AtomはMITライセンスでリリースされており,ソースはatom/atomリポジトリから無償で入手可能だ。Atomへのコントリビュートはパッケージを作成することで可能だが,まずはコントリビューションガイドを読む必要がある。
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