DevOpsを実現するために個人や組織は文化的な変化や新しいツール、自動化の準備をしなければならない。この共通理解はDevOpsの意味と利用方法についての何年にもわたる議論によって進化してきた。議論にはさまざまな意見があり、いくつかの合意はあるものの、多くの点は未だに合意に達していない。
DevOpsは“クィック・ウィン”や“クィック・フィックス”ではない。Pivotal社のアナリストであるMichael Coté氏はボスが勝手に決める前にDevOpsとは何なのかを伝えようとアドバイスしている。氏はDevOpsはクィック・ウィンではなく、リーダーや幹部は自分たちの興味の対象について知っておく必要があると言う。DevOpsは単なる自動化ではないということに注意する必要がある。単にPuppet、Chef、Ansible、Saltを導入し、これらの津0流の使い方を知ることでは“DevOps”は生まれない。
Accentureのアジアアジアパシフィック地区でDevOpsのリードを務めるMirco Hering氏は重要な領域のリーダーや幹部はDevOpsの動きに準備するべきだと言う。
優れたDevOpsの実践を行う組織は“チームに基づいた仕事と組織の成果が最も重要であるということを認識している”優れた人材管理をしている。組織のファイナンスも“資金調達のサイクルを疎結合にしてアジャイルチームが組織的な成果を生み出すまで継続的に働けるようにする”。
プロジェクトベースのチームは過去のものになった。氏曰く、
チームは永続的な要素であり安定したメンバーを持ちます。メンバーは従来の役割の定義、さらにはベンダやシステムインテグレータが関わるような組織の境界を超えた場所でも動きます。組織の内外の利害関係者はビジネスの情報にもITシステムの情報にもリアルタイムでアクセスし組織を駆動します。
組織でのDevOpsについての議論では、DevOpsチームを分離するかどうかについていくつかの視点がある。Coté氏が言うには、
分離されたチームや個人がDevOps関連のすべてを引き受けるという考えはDevOpsの本質を見誤っています。本質とは組織のオペレーションをエンドツーエンドで変革するということです。
一方、セキュリティベンダのUpGuardは専任のDevOpsチームを持ったほうがよいと意見している。
多くの質問の回答となるひとつの答えというのはありません。これも同じです。少数の人を引き抜いてDevOpsを小さなスケールで実践してから拡大展開したほうがいい場合もあるでしょう。段階的に大きく変えるほうがいい場合もあります。ニーズ、チーム、能力によって違うのです。
DevOpsに関する議論にはソフトスキル、コラボレーション、文化的適合について言及しない。しかし、ツールを学び、プログラミング手法を学ぶだけではDevOpsとは言えない。それぞれのスキルについてUpGuardは次のように書いている。
文化的なスキルやソフトスキルについては、優れた文章力や口頭でのコミュニケーション能力が必要で、特に謙虚さは大事です。誇り高すぎて失敗を認められないようになってはなりません。失敗を認めることでチームの能力や信頼が成長します。
UpGuardはDevOpsの電子書籍を公開している。最新の本はDevOps周りの混乱を整理しようとしている。
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