新しいCurrentバージョン、Node.js 6.0がリリースされた。パフォーマンスの改善、テストとドキュメントのカバレッジ向上、セキュリティ向上、ES2015のサポート拡大が含まれている。
Node.js 6.0は6ヶ月前にリリースされた5.0に続くものだが、実際にはNode.js 4.xを置き換えるもので、10月に次のLTS(Long Term Support)バージョンになる予定だ。IBMのNode.jsテクニカルリードJames Snell氏によると、Node.js 6.0はCurrent リリースであり、「性能、信頼性、ユーザビリティ、セキュリティの大きな改善」が含まれている。Snell氏によると、プロダクションにおける安定性を求めている人は、10月までNode.js 4.xにとどまることが推奨されるという。Node.js v4.xは2017年4月まではActive LTSバージョンであり、その後、Maintenance LTSになる予定だ。Node Foundationがリリースをどのようにタグ付けするかについては、Node.js Long-term Support Working Groupのメモを読むことをオススメする。Node.js 5.0は実験をいとわない勇敢な人のための中間リリースだった。
Node.js 6.0の新機能および改善で注目すべきものを挙げる。
- Snell氏によると、モジュールのロードは、Node.js 4.xと比べて4倍高速になる。アプリケーションの起動がかなり高速になることを意味する。
- テストカバレッジの向上
- ドキュメントの向上
- BufferおよびFile System APIの改善
Node.js 6.0で大きな改善のひとつが、V8 5.0の使用だ。これはES2015の93%をサポートする。Kangax compatibility tableによると、nightlyビルドはES2015の96%をサポートし、これにはdestructuring、restパラメータ、class、superキーワードが含まれる。まだカバーされていないのは、直接および相互再帰、イテレーターのクロージングなどわずかなものだ。一部準備できているものもあるが、–harmonyフラグを使う必要がある。
セキュリティ改善に関して、Node.js Foundationはアナウンスで次のように言及している。
新しいBuffer APIは、Bufferインスタンスの生成に使われる新しいコンストラクタメソッドおよびzero-fill-buffersコマンドラインフラグにより、アプリケーションにバグと脆弱性が入り込むリスクを軽減します。新しいコンストラクタAPIを使うようアップデートされていない古いモジュールも、新しいコマンドラインフラグを使うことで、安全に使い続けることができます。加えて、さらに安全になるよう、V8はMath.random()の実装を改善しています。— この機能はNode.js v6に追加されます。
もう一つ大きな変更は、Windows XPとVistaがサポートされなくなることだ。また、Node.js 6.0はV8 5.0を使っているため、すべてのアドオンを再コンパイルする必要がある。変更点については、Snell氏のポストを読むことをオススメする。
Foundationがアナウンスで「350万以上のユーザーと毎年100%の成長率」と言及したのとは別に、npmjsが現時点でのNPMの統計情報を公開している。NPMの登録ユーザー211,000名のうち、73,000名が少なくとも1つのパッケージを公開しており、月300万以上のユニークIPからのNPMレジストリアクセス、推定400万ユーザー、3月で8000万以上のNPMセッション、週10億以上のパッケージダウンロードがあるという。こうした数字はすべて、JavaScript、Node.js、NPMで築かれたエコシステムの成長を示している。
Rate this Article
- Editor Review
- Chief Editor Action