DigitalOceanは,計算能力とは独立的に使いやすい料金でストレージを拡張することのできる,Block Storageサービスの提供を新たに開始すると発表した。
Digital Oceanによると,Block Storageは,より大きなDropletの提供する処理能力やメモリは不要であるが,多くのストレージを必要とするような場面において便利な機能だ。Block Storageのボリュームは,Dropletのファイルシステムにマウントされた一般的なブロックデバイスとして使用することができる。
DigitalOcean Block Storageでは,ハードウェア障害に対してデータを保護するために複数のレプリケーションが行われる。保存時のデータが暗号化され,Dropletへの転送は分離されたネットワークを介して行われることで,プライバシは保証されている。さらに,単一のボリュームで1GBから16TBまでの拡張が可能であるとともに,同じDropletに最大5つのボリュームを排他的に関連付けることができる。
DigitalOceanのWebコントロールパネルからBlock Storageボリュームを生成し,既存のDropletにアタッチすることができる。この画面では,BlockStorageが有効なリージョン(現在はNYC1とSFO2のみ)にホストされているDroplet用に,新たにVolumesタブが設けられている。あるいはBlock Storageプロビジョニングを使って,DigitalOceanのボリュームAPIを使った自動マウントや,DigitalOceanのコマンドラインクライアントであるdoctl
を使った自動化を行なうことも可能だ。次に示すのは,Storage Blockボリュームの生成方法と,doctl
を使用するように構成されたDropletの利用方法だ。
doctl compute volume create --size 160GB --region nyc1 vol_name
doctl compute droplet create --wait --image XXX --region nyc1 --size
4gb --ssh-keys YYY --volumes vol_uuid vol_name
ボリュームがDropletにアタッチされれば,それを使用するための準備をした上でssh接続し,次のようなコマンドを実行することで,通常のストレージと同じように使用できるようになる。
sudo parted /dev/disk/by-id/scsi-0DO_Volume_X mklabel gpt
sudo parted -a opt /dev/disk/by-id/scsi-0DO_Volume_X mkpart primary ext4 0% 100%
sudo mkfs.ext4 /dev/disk/by-id/scsi-0DO_Volume_X-part1
sudo mkdir -p /mnt/X-part1
echo '/dev/disk/by-id/scsi-0DO_Volume_X-part1 /mnt/X-part1 ext4 defaults,nofail,discard 0 2' | sudo tee -a /etc/fstab
sudo mount -a
Block Storageが導入されるまでのDigitalOceanユーザは,ストレージ獲得のためにより価格の高いDroplet – 計算リソースも含まれている – を購入するか,あるいはGoogle のパーシステントディスクやAmazonのS3,Elastic Block Storeといったサードパーティのストレージサービスを使用しなくてはならなかった。
DigitalOcean Block Storageは,データ転送に使用する帯域を含めて,1ヶ月1GBあたり0.1ドルという価格で提供される。この価格モデルはAmazon Elastic Serviceに近いものだが,Amazon S3ユーザにとってはGB単位のコストが低い反面,I/0にも課金されるという違いがある。
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