Eclipse FoundationがEclipse Neonのリリースを 発表した。この輝かしい名前を持つIDEは、特に、Java、JavaScript、C/C++、PHP、Fortranのサポートを提供する。このリリースは、779名の開発者(331名はコミッター)と合計6,900万行のコードの貢献により、今まで続いてきたリリースの11番目のリリースとなる。
このリリースは、初めて、Eclipseインストーラの利用をユーザに促すものとなっている。Eclipse Oomphで動く新しい技術により、小さなインストーラで、付属のツールをダウンロードして、供給できる。これにより、Eclipseサーバの負荷を減らし、1つの大きなzipファイルを使う代わりに、必要な時にダウンロードできるプラグインのサブセットを提供できる。Java開発者パッケージやCDT C/C++開発者パッケージなどの標準パッケージは、今、インストーラからオプションとしてインストールできる。これにより、標準開発者ツールと組み合わせて、カスタムIDEを作り出せる。
長い間、待っていた機能 (13年以上)である エディタのワードラッピングは、ついに利用可能だ。この機能はデフォルトでオフになっているが、プリファレンス、または、Alt+Shift+Yのキーを押してオンにできる。また、サポートされているトラックパットでのピンチズームに加えて、Ctrl++やCtrl+-でテキストエディタのフォントサイズを大きくできる。
他の一般的なプラットフォームの機能には、IDEが高DPIモニタをサポートし、高解像度で作成された数多くのアイコンを持つことも含まれる。メニューのGTK3サポートや高DPI解像度で自動的に拡大するアイコンも改善された。OSXのフルスクリーンサポートに続き、Windows、Linuxにもフルスクリーンサポートが追加された。
Java IDEは、数多くの新機能が追加され、このリリースでアップグレードされている。
- Nullアノテーション検出が拡張され、標準Eclipseの
@NonNull
アノテーションは、FindBugsや CheckerFrameworkと同様に、nullやnot-nullメソッドをアノテートするために使える。 - ジェネリクスのNullでアノテートされたメソッドは、今では、より明確な推奨を提供し、
@NonNull
や@Nullable
をジェネリックの型に表示できる、ジェネリックなメソッドの型を選べる。 - nullableアノテーションを追加するクイックフィックスが表示され、見つからないエントリは、プレファレンスに基づき変更される。
- JUnitテストの実行は、
-ea
(アサーションが可能)を渡す。JUnitのアサーションと同様に、テストして、assert
の失敗を検出する。この機能は、必要なければ、起動構成で無効化できる。 - JDTのコンテンツアシストが改善された。サブストリングで検索し、部分的に一致した文字列を表示できる。
- 終了と起動の機能により、再起動する前に、前回実行したプログラムを自動的に終了するので、素早くプログラムを再実行できる。
- 標準パッケージにMavenとGradleビルドサポートが含まれ、すぐに使えるようになっている。
Java9はまだ仕上がっていないため、Java9はサポートしていないが、Eclipseマーケットプレイスでベータ版が提供されている。Java9プラットフォームでEclipseを動かすには、JVMコマンドラインで-addmods java.se.ee
を使う必要がある。これは、デフォルトのjava.se
モジュールにはない、javax.annotation.PostConstruct
のようなアノテーションへの依存があるからだ。
C/C++開発者ツール 9.0 は、数多くの変更点がある。
- 存在しないC++クラスを参照する時に、Create new Classクイックフィックスが利用できる。 (例えば、型のローカル変数への参照) これは、以前にJDTで利用できたクイックフィックスを真似たものだ。
- コード補完は、同じスコープで要求されるパラメータに対して、同じ型のローカルエクスプレッションを提案する
- コード分析の警告は、特別にフォーマットされた1行のコメントを使って出さないようにできる。
- OSリソースビューは、ローカルプロセスを表示し、プロセスを右クリックして、connectを実行すれば、リモートでバッカーに接続するために利用できる。接続ボタンはツールバーには表示されなくなったが、ポップアップメニューやキーを使って呼び出せる。
PHPツール 4.0は、デフォルトでPHP 7をサポートし、例外で利用できるブレークポイント、クラスやメソッドが非推奨になった時に注釈付きのビューを提供するエディタの進歩、改善されたコードアシスト、コメント内警告のスキップ、その他の機能がある。
JavaScriptツールは、ES6 (EcmaScript 2015)のサポート、ビルトインJSONエディタ、NodeとNPMをサポートしてデバッガーを実行する機能等、大幅に改善されている。
Eclipse Linuxツールは、AsciidocエディタとDockerファイル生成の新しいサポートを含む。今では、ローカルで実行しているDockerイメージのリストを見られ、Eclipseからイメージに接続するシェルを実行できる。Dockerコンテナは、一般、または、特権コンテナとして実行されるか、リモートイメージリポジトリからプルされる。
Eclipse Neonのリリースは、初めてAndmoreプロジェクトを含む。このプロジェクトは、EclipseベースのAndroidディベロッパツールの続きだ。これを使えば、Android NDKと共に、AndroidアプリケーションをEclipseでビルドできる。
Eclipse Neonリリースに関する注目すべき新しい機能の全リストは、注目すべき新機能ページで知ることができる。Eclipse Neonは、Eclipseインストーラか、事前に定義されたパッケージを使って、Eclipseダウンロードページからダウンロードできる。
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