Visual Studio Code バージョン1.3 June 2016アップデートがリリースされた。公開以来,最もリクエストの多かった機能のひとつが実現している。
開発者たちはかねてから,Microsoftのクロスプラットフォームコードエディタに対してタブ機能を要求していた。UserVoice上では,この機能が9,000票以上のリクエストを集めている。
タブはデフォルトで有効だが,workbench.editor.showTabs
の設定を変えることで無効にすることもできる。Ctrl+Tab
を打てば,従来のWORKING FILESビューに代わる,新しいOPEN EDITORSビューに直接アクセスすることが可能だ。これはExploreペーン上部のものと同じパネルで,どのエディタが開いているかを簡単に見ることができる。すべてのエディタの保存やクローズも,シングルクリックで可能だ。
画面の左端には,新しいExtensionsビューを表示するための第5のボタンが収められている。この新しいパネルでは,エクステンションの検索やインストール,アップデート,有効化が簡単に実行できる。検索ボックスには人気,推奨,旧式のエクステンションが視覚的に,分かりやすく表示されている。この機能は前版から存在したが,いくつかのキーコマンドを入力してアクセスしなければならなかった。
以前から実装されていたグローバル検索では,複数ファイルのテキストを置換できるようになった。さらに,開発者が実行中のプロセスにアタッチしてNode.jsプロジェクトをデバッグする,新しい手法が使用可能になった。これまではDebugメニューからの実行が,Node.jsアプリをデバッグする唯一の方法だった。
同社はまた,Monacoコードエディタを取り出して,スタンドアロンパッケージとしてリリースしている。開発者はこれをnpmからインストールして,コードエディタとして自身のアプリケーションに組み込むことが可能だ。多数の一般的なプログラム言語を対象とした,エディタのインテリセンス,カラー表示,検証などが利用できる。
新リリースとVS Code自体に対するコミュニティの反応は,非常に肯定的なものだ。Josh Girvin氏はこのエディタが,自分にとって手放せない道具だとコメントしている。
フルオートコンプリートや定義へのジャンプなどIDEスタイルの機能に対して,VS: Codeのエクステンションが対応する速さには,驚くべきものがあります。Atomの相当機能にも,これほど素晴らしいものはほとんど見当たりません – Nuclideを使わない限り。この機能を実現するために彼らは,大変な苦労をして,独自のフレームワークをエディタ内に書いたのです!これはエディタを中心に構築されたVS: CodeのAPIが,これらの機能を単純かつ見事に提供できているからだと思います。UIパーツに関しては細かな部分での不満はありますが,機能や動作速度がそれらを補って余りある,というのが私の率直な感想です。
膨大な数の新機能とバグフィックスのため,バージョン1.3はこれまでで最大のリリースのひとつになった。新機能全般の概要についてはリリースノートを参照してほしい。
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