Googleが、Nougatと名付けた最新のAndroid 7.0に、一部のデバイスをアップデートし始めた。通常、Androidの新バージョンは、秋(9月の終わりか10月)に、デバイスへ提供され始める。しかし、今年はペースを変え、3月にプレビュー、8月にはGAを利用できるようにした。
Googleによると、Nougatは250以上の新機能を持つ。その中でも、私たちは以下の点に注目する。
- 新しいインタプリタ+JIT+AOTコンパイラ。これについては、先日、詳細を説明した。基本的に、このコンパイラは、アプリケーションのインストール時間とストレージスペースを減らし、パフォーマンスを向上させるために電話が待機状態の時、実行中のコードをコンパイルする。
- Daydream、モバイル機器のバーチャルリアリティ体験を作り出すVR SDK。AndroidとiOSのVRアプリケーションを作成する時に使われるUnity 3DエンジンのSDKと、特別にAndroidのためのSDKがある。
- Vulkan、Khronos GroupによるモダンGPUのための、クロスプラットフォームグラフィックスと計算API。Vulkanは、スマートフォンだけでなく、パソコン、コンソール、組み込みデバイスでも使える。Vulkan 1.0の仕様は、今年の初めに利用できるようになった。
- マルチウィンドウ。開発者は、Nougatで2つのウィンドウを作成し、1つのウィンドウをもう1つのウィンドウ上で実行したり、 分割画面モードで並べてウィンドウを表示したりできる。アプリはリサイズ可能だ。
- Direct Replyで、開発者は通知を拡張し、ユーザが通知ドローワーから直接アクションを取れるようにする。
- Android Marshmallowで導入されたDozeは、スクリーンがオフだったり、デバイスのプラグが差し込まれていなかったりした時に、CPUとネットワークの制限をアプリケーションに適用するように改善された。ウィンドウがバッテリーをセーブするために、同期とネットワークアクセスは特定の時間のウィンドウにだけ許可される。
- Svelteは、バックグラウンドで実行されるアプリケーションのメモリ使用を少なくするための拡張だ。
Android Nougatの新機能についてよりよく知るには、 開発者のためのAndroid 7.0を読むことを薦める。 そこには、データセーバ、ナンバブロッキング、呼び出しスクリーン、マルチロケールサポート、新しい絵文字、Chromeに戻ってきたWebView、バーチャルファイル等について、詳細が書かれている。
いくつかのNexusデバイス、Pixel C、Androidベータプログラムで登録されたデバイスは、Android Nougatを最初に受け取るだろう。ここ数年、新しいAndroidバージョンを受け取る新しいデバイスはNexusだったが、今年はLG V20が最初にNougatを利用できる。
Googleは、すでに最初のNougatアップデートに取り組んでいて、この秋には不具合修正と小さな改善を利用できると発表した。
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