Microsoftは先週、Ethereumベースのコンソーシアムブロックチェーン、Project BletchleyをBlockchain-as-a-Serviceエコシステムにリリースした。最初のリリースのハイライトは、コンソーシアムEthereumネットワークの高効率で低コストなデプロイだ。同時期に、Cryptletのロードマップ詳細も公開された。
AzureブロックチェーンエンジニアリングのプログラムマネージャであるMarley Grey氏は、ブログで次のように語った。
グローバルに分散したマルチノード・コンソーシアムEthereumネットワークをセットアップするための約3週間のプロセスを、8つの質問と5-8分に短縮します。Bletchley v1はネットワークインフラのセットアップを自動化するだけでなく、Ethereum上ですぐにアプリケーション開発に着手できるポータルもセットアップします。
Marley氏が述べた質問というのは、コンソーシアムのメンバー、ノード数、Azureクラウドを使った地理的分散を選択するための段階的な手順のことだ。
今年の6月、Microsoftのブロックチェーンクラウドファブリック構築に対するアーキテクチャアプローチの概要を説明したProject Bletchleyのホワイトペーパーがリリースされ、Cryptletのコンセプトが紹介された。Cryptletというのは基本的に、開発者が選んだプログラミング言語で書かれたオフチェーン・コンポーネントで、外部システムへの統合、データセキュリティ、他とのプライバシーといった横断的関心事を提供するように作られた、セキュアかつ信頼できるコンテナ内で実行される。
Cryptletはセキュアなクラウドベースのブロックチェーンミドルウェア層の構成要素として振る舞い、アナリティクスや機械学習のようなデータおよびインテリジェンスサービスに加えて、アイデンティティおよびオペレーション管理のようなサービスを提供する。Cryptlet層はベースプラットフォーム層に依存しない。EthereumやErisのようなスマートコントラクトベースのプラットフォームでもよいし、BitcoinやHyperledgerのようなUTXOベースのプラットフォームでも構わない。Oracleの概念になじみがある人にとって、Cryptletというのは、ツールが強化された、ブロックチェーンプラットフォーム非依存のOracleに相当する。
最近公開されたCryptletに関するペーパーには、Utility Cryptlets、Contract Cryptlets、想定ユースケース、Cryptlet開発、レジストレーション、エングレイビング処理(サンプルコード付き)に関する説明のセクションが含まれている。
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