Node.js Foundationは、V8 JavaScipt Engineのバージョン5.4を含む、プラットフォームのバージョン7をリリースした。
Node.jsコアチームのメンバーであるJames Snell氏によると、このリリースではES6言語機能の98%がカバーされ、信頼性とパフォーマンスが向上したという。また、V7はWHATWG URL標準に基づく新しい実験的URLパーサーを使い、ブラウザ上と同じようにNode.jsでパースし、HTTP 1.1仕様への準拠を改善して入力の検証とセキュリティを強化し、HTTP/2の今後のサポートをもたらすものだ。
Node.jsプロジェクトのCore Technical&Collaborators CommitteeのメンバーであるMyles Borins氏は、InfoQに次のように語っている。
Node.js環境がユーザーのニーズに確実に対応できるよう、新しい言語機能にどう対応して導入するのが最善なのか検討しています。これは簡単な作業ではありません。議論されている主な機能には以下のものが含まれます: Promises(Node.jsデバッグと互換性のあるPromiseを作成し、Node.js APIを約束と互換性を持たせる)、async await、ES6モジュール仕様のサポート
新しいJavaScript言語機能がNode.jsユーザーのニーズを満たせるように、このプロセスでNode.jsプロジェクトのメンバーは、TC-39と連携して取り組んでいます。
V8 Release 5.4というブログ記事で、GoogleのエンジニアであるMichael Hablich氏は、V8 5.4リリースのパフォーマンス改善は、メモリのフットプリントと起動速度の大幅な改善に関連していると述べている。
「V8のJavaScriptパーサーでのメモリ管理は、不要な割り当てを避けるために簡素化され、オフヒープピークメモリ消費を最大20%削減しました。このメモリ節約は、asm.jsアプリケーションを含む大きなスクリプトファイルのメモリ消費の削減に特に役に立ちます」と彼はいう。
また、V8のAPI更新によって、プロトタイプなしで直接v8::Function
を作成でき、便利な配列バッファアロケーターを提供できるようになる。
Node.js v7にはV8 5.4が付属しており、既存のネイティブアドオンを再コンパイルして、ロード時にランタイムエラーを回避する必要があることに注意しよう。開発者はnpm rebuild
を使うか、単にnode_modules
を削除してスクラッチからnpm install
を実行する必要がある。
V7はNodeのチェックポイントリリースなので、LTSリリースよりも影響はそれほど大きくない。Node.js TSCの議長であるRod Vagg氏は、v7のフォーカスは「エコシステムにあるモジュールがNode Coreに対応していることを確認すること」だと述べている。
Node.js v8は2017年4月にリリース予定で、v7はその年の6月までサポートされ、v6はActive LTSとMaintenanceで2019年までサポートが続けられる。
安定性を必要とする開発者や複雑なプロダクション環境をもつ開発者は、v6を使い続けることをお勧めする。環境を破壊することなく、すばやく簡単にバージョンをアップグレードできる開発者は、是非v7にアップグレードしてみよう。
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