新進気鋭のJavaScriptフレームワークVue.jsのバージョン2.0が、大きな進化を遂げ活況なJavaScriptの世界へ向けてリリースされた。
Vueの生みの親であるEvan You氏はブログ記事にて、バージョン2はダウンロードサイズをスリムに抑えながらも劇的なパフォーマンス向上を実現したと述べている:
レンダリングレイヤはsnabbdomからフォークした仮想DOMの実装を利用して書き直しています。これはバージョン1に比べて大幅なパフォーマンス向上に繋がっており、Vue 2.0を最速のフレームワークの1つに引き上げました。
1.0から2.0への移行ガイドによると、「APIの約90%は同じ」とのこと。バージョンアップに伴い劇的な変化を得た他のフレームワークと異なり、Vueは2.0になっても「コアとなるコンセプトは変わらない」。
コアライブラリ以外では、vue-router
とvuex
のライブラリがバージョン2になり、vue-cli
が2.0向けテンプレートプロジェクト作成のデフォルトのツールとなった。
バージョン2の最初の発表時、You氏はfilter機能がなくなると述べていた。しかし時間とともにスタンスは変わりテキスト書換フィルタは残ることになった。現在、フィルターのドキュメントでは「Vue2.xのフィルターはmustacheバインディングの内部でのみ使用可能」とされている。「ディレクティブバインディング内で同じ動作を実現するには、Computedプロパティを利用する」必要がある。Vue 2.0はフィルターが一切ビルトインされず、配列フィルターは非推奨化された。
Vueは巨大なテクノロジー企業により開発されているわけではないため、You氏は資金調達において一風変わったアプローチを取っている。彼は月額形式で人々から援助を募れるサービスPatreonのおかげでプロジェクトにフルタイムで専念できている。この記事執筆時点で、PatreonはVueの継続的な開発に対し月額$8,853の援助を実現している。You氏の他に、18人の人々がVue.jsのコアチームにいる。
コミュニティの反応はほとんどが肯定的なもので、「VueのほうがAngular2よりはるかにスリム」といった意見や「Vue 2.0はAngular 1とReactの良いとこ取りで、モダンで学習するのも利用するもの簡単」という声もある。
VueはAngularやReactなどの他のフレームワークとの比較ガイドも公開している。
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