Esther Derbyの変化を起こすための6つのルール

OnAgile2016カンファレンスで、Esther Derby氏は変化を起こすための6つのルールについて講演した - 人を尊重し、変化にある複雑性を認め、創造性を促進する形で変化を育むのに役立つガイドだ。

Derby氏は基調講演 ”変化を起こす6つのルール”の初めに、人々が”素晴らしい仕事ができるよう、素晴らしいプロダクトを作れるよう、そして仕事を心から楽しめるよう”、成功を目指すための労働環境の改善に重点的に取り組んだと述べた。これはもちろん変化を要するものであり、この変化がどれほどうまく受け入れられるかについて、言語や態度が非常に大きな影響を与えることを認識したという。”変化を駆り立てる”、”変化を組み入れる”、”福音を説く”と言うよりも、Derby氏は”変化を育む”というフレーズが変化への抵抗を低くすると述べた。この用語をプロセスで裏付け、Derby氏は”変化を育み、複雑性を認め、人を尊重する”と述べた。

Derby氏が定義した1つ目のルールは、”自分と他人、コンテキストの利害調整を行いながら、調和の姿勢からの取り組むこと”。人はなぜ物事をそのまま維持していたいのか理解することは、共感を生むのに役立つ。変化が起こり、自身の心の状態とつながっているところのコンテキストを理解することは、バランス感覚を養うのに役立つ。これは継続したプロセスで、グラグラした板の上に、都度小さな調整を繰り返しながら乗り続けるようなものだ。

2つ目のルールは、”過去について価値があること、今機能しているものを尊重する”ということは、変化を育てている人が、現在のプロセスがいつか良いプロセスであるものだと認識するのに役立つ。Derby氏は、”それまでがくだらない、使えない、間違ったものだと勘違いしうる”と指摘した。

3つ目のルールは、”現状とシステムを評価すること。”Derby氏は、今意味のあることは何か、誰が恩恵をもたらしているか、そして誰がその変化の恩恵を受けることができるのかを特定することで、パターンが明らかになると指摘した。

“システムを通じた新しいアイデアの拡散を目指してネットワークを活性化すること。信頼され、アドバイスを求められる人々に織り込むこと”が4つ目のルールである。伝統的なヒエラルキーが公式なコミュニケーションチャネルを提供できる一方、他のネットワークは、プロセスと最終結果のための信頼を築くのに役立つ。

5つ目のルールは、”変化を導くこと。グローバルな原則がどこに適用されるか、ローカルで何が進化することができるのかを考慮すること。逐次近似で取り組むこと。”Derby氏は、異なる環境は異なる適応が必要であり、望ましい動作に近付くよう小さなシフトを後押しすることが結果をもたらす可能性が高いと述べた。

最後に、Derby氏の6つ目のルールは”実験と積極的な取り組みを促進するため、実験をデザインすること。”組織が実験を利用して自分たちの知識を適用するために参加すると、変化の受け入れ、そして変化自体がより容易に起こる。