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Angular 2.3.0のリリースと命名ガイドラインの説明

原文(投稿日:2016/12/15)へのリンク

GoogleはAngular Language Serviceの最初のバージョンを含むAngular 2.3をリリースするとともに,Angular 4に向けての命名規則について説明した。

新たに採用されたセマンティックバージョニング規則に従って,2.3では大きな変更は導入されていないが,バグフィックスに加えて,いくつかの新機能も含まれている。また2.3は2.xの最終マイナリリースであり,次はAngular 4となる。

Googleのデベロッパアドボケートである Stephen Fruin氏はリリースを伝えるブログ記事の中で,新しいAngular Language Serviceについて,“IDEとの統合を前提として設計されており,Angular Templateによってエラーチェックと型補完を提供する”,と説明している。

Fruin氏はこのサービスについて,“エディタとは独立した”設計がされているが,最初にリリースされるバインディングセットはVS Code用のものになる,と述べている。

今回のマイナリリースでは,表記が簡潔でゾーンを認識する,改良型のスタックトレースも提供される。これまでは,

Error.spec.js:53 Error: Inside
    at ZoneAwareError (zone.js:652)
    at insideRun (Error.spec.js:31)
    at ZoneDelegate.invoke (zone.js:216)
    at Zone.run (zone.js:100)
    at testFn (Error.spec.js:29)
    at ZoneDelegate.invoke (zone.js:216)
    at Zone.run (zone.js:100)
    at Object.eval (Error.spec.js:19)

であったものが,次のように置き換えられる。

Error.spec.js:54 Error: Inside [InnerZone]
    at insideRun (Error.spec.js:31) [InnerZone]
    at Zone.run (zone.js:100) [<root> => InnerZone]
    at testFn (Error.spec.js:29) [<root>]
    at Zone.run (zone.js:100) [ProxyZone => <root>]
    at Object.eval (Error.spec.js:19) [ProxyZone]

Angularチームは,重大な変更を含む新機能を備えたAngularのメジャーバージョンを6ヶ月ごとに開発すると発表している。“重大な変更”の意味は当初曖昧だったが,Juri Strumpflohner氏がAngularのブログに寄稿した記事の中で,“ライブラリのコンシューマである開発者にとって,バージョンアップ後に自らのコードの確認と調整が必要になる”ものと定義された

さらに氏は,新たに発表されたAngularの命名規則に関する説明でも助力している。

“Angular 2”という名称はAngular 4以降のリリースにそぐわないので,今後はすべてのバージョンが単に“Angular”と呼ばれるようになる。混乱を避けるため,特定のリリーストレインを指す場合にはAngular 4やAngular 6といったバージョン番号を使用し,バグを報告する場合には2.3.1など完全なセマンティックバージョンを使用する。

頻繁にメジャーリリースされることの懸念に対しては,今後のアップグレードが“Angular 1からの変更のようにはならない”ことと,“全面的な書き直し”を行なわないことが約束されている。セマンティックバージョンを忠実に守るためには,コアライブラリの変更時にメジャーバージョンの更新が必要になるが,その場合は開発者のために適切な非推奨フェーズが用意される予定だ。

Angular 2.3の完全な変更履歴はこちらで公開されている。

 
 

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