Googleの研究者は、社内データに基づいて優れたマネージャが持つ8つの特徴を導き出した。そして、組織にとってマネージャが重要な存在かどうか、どのようにマネージャを訓練するかを発見するためのガイダンスとツールを他の組織に対して提供している。
2002年にGoogleは、マネージャのいないフラットな組織に変える“コントロールされていない”実験を行った。しかし“それはうまくいかなかった”。inc.comによると“従業員は基本的な質問やニーズへの回答や、キャリアアドバイスなどの重要な部分の指導を求めていた”ことがわかった。彼らは数ヶ月後にマネージャを戻した。
それでもなお、6年後の2008年にGoogleの研究チームがマネージャが従業員にとって重要な存在でないことを証明しようとした。しかし、“マネージャは、せいぜい必要悪、そして最悪の場合、官僚的な層である”ことを示す代わりに、結果は逆であった。“マネージャーは必要である”。データに基づいて、Googleは“優れたマネージャを持つチームの方が幸せで生産性が高い”ことを発見した。
合理的に考えると、次の質問は“どのようにして偉大なマネージャが育つか”であった。毎年の従業員アンケート、業績評価、Great Manager Awardのノミネートなど社内データを分析した後、研究者は組織内の管理職として優れている人を特徴付ける共通の8つの行動を導き出した。
- よき指導者である
- チームに権限を委譲し、細かいところまで管理しない
- チームメンバの成功と個々人の幸せに関心を示す
- 生産的であり、結果重視である
- コミュニケーションをとる能力が高い
- チームメンバのキャリア開発を手助けする
- チームに対して明確なビジョンを持っている
- チームに助言を与える重要な技術スキルを持つ
研究者は、Googleにおいてリーダを優れたマネージャにする方法が、そのまま他の企業の人に対しても使えるとは思っていない。しかし、彼らは何が重要かを見つけるためのガイダンスを提供している。それは、下記の問いを尋ねることである。
- マネージャはあなたの組織にとって重要な存在か。 研究、調査、インタビューを使用して、従業員がマネージャから得ているものがあるかどうか確認しよう。外部調査(例えば、Gallupリサーチは5つの重要なマネージャとしての資質を強調している)と、調査やインタビューなど社内で得たデータを調べて、従業員のマネージャがチームメンバの業績と幸せに寄与しているかどうかを確認しよう。
- マネージャが重要な場合は、誰にどのように納得させる必要があるか。 マネージャが重要な場合は、誰にどのように納得させる必要があるか。Googleは社内データを使用して、エンジニアやリーダにマネージャが重要であることを説得した。あなたはどのように自分の組織を納得させるか。
- あなたの組織では、どのようにして素晴らしいマネージャになるか。 Googleは成功しているマネージャの8つの行動を見つけた。あなたは2つ、3つ、あるいは10見つけるかもしれない。従業員意識調査の結果やインタビューのような内部データは、組織における優れたマネジメントの要素を明らかにする一助になるであろう。
この調査に続いて、Googleはマネージャの質を向上させるプログラムを実施した。そのプログラムでは、“管理者がよりよいコーチングを実施し、チームに権限委譲し、チームのやる気を管理し、結果重視とし、コミュニケーションをとり、チーム開発し、ビジョンを共有することができるようにサポートすることでマネジメントを全般的に強化する”。また、Googleは他の企業がマネージャのレベルを上げるために使用できるツールも公開した。それはGoogle's New Manager Training Facilitator Guide、Google's New Manager Training Slides、Google's New Manager Student Workbookである。
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