QCon London 2017まであと50日となった。11年目を迎え,栄えあるQueen Elizabeth II Conference Centerで3月6~8日に開催される技術会議に向けて,チケットの売れ行きも好調だ。
2016年のQCon Londonは,1,300人の上級エンジニアとアーキテクト,CTOなど,チームのイノベーションを先導するリーダたちを迎えて,ロンドンで開催された最大のQConになった。現時点で昨年を20%近く上回るチケット販売から,2017年は都市の“イベント”として,世界で最も影響力のあるソフトウェアリーダたちと出会い,学び,議論する場の姿を整えつつある。
QConの誇る素晴らしいラインアップは次のとおりだ。
- 93を越えるソフトウェアエンジニアのためのアーキテクチャと開発トピック
- トータル24に及ぶ3日間の広範なトラック
- ~11対1という参加者と講演者の比率
- Java言語アーキテクトのBrian Gpetz氏による“Understanding Java Modularity”や,元LMAXで現在はImprobale.ioのパフォーマンスエンジニアであるMark Price氏などによる17のワークショップ
すでに発表されているQCon Londonの18トラックは,現代的な分散アーキテクチャ(Sky BetチーフエンジニアのPeter Morgan氏が案内役)からエンジニア文化(UberのSudhir Tonse氏が案内役)に至るまでのすべてをカバーする。QCon San Francisco 2016に参加したArthur Tsang氏は,このようなQConのコンテンツの幅広さについて,“まさに,現代的なアプリケーションを構築し,将来に備えるために知っておくべきことが [...] 技術のみならず,私たちのキャリアにおいて,技術と同様に必要なソフトスキルまでも網羅されています。見逃すわけにはいかないカンファレンスです。”と述べている。
Computerworldは先頃,同社のCTOおよびCIO会員を対象とした調査を実施した。調査は今後12ヶ月の各組織の技術支出計画について回答を求めるもので,26%がその回答の中でレガシシステムの近代化を挙げていた。今年のQCon Londonの18トラックはプラットフォーム革新への取り組みと合わせて,レガシシステムの維持や技術的負債のバランスを反映している。Michael Feathers氏(“Working Effectively with Legacy Code”著者)は,2017年の“Dark Code: The Legacy/Tech Debt Dilemma”というトラックをホストする。このトラックでは,エンジニアリングチームとコードベースを拡張するソフトウェア組織が対処する,技術的負債とレガシコードの管理に関する基本的な質問を取り上げる。
QConの各トラックは,それぞれのトラックの扱う領域におけるソフトウェアリーダが企画を担当する(Michael Feathers氏のように)。そのトラックホストが各講演者を招くことで,QConは業界リーダによる関連性の高いコンテンツを提供できるのだ。講演者が直接招待されるため,CFPカンファレンスに比較してコンテンツの公開が遅くなる傾向はあるものの,本記事執筆時点でコンテンツのちょうど半分が発表されている。現在確認されているものをいくつか紹介すると,
- FacebookのSachin Kulkami{/0氏(エンジニアディレクタとしてライブ,ビデオ,メッセンジャなどのプロジェクトを担当)による“Scaling Facebook Live Videos to a Billion Users”
- AdformのPeter Milne氏(テクノロジアーキテクト)が自身の洞察を提供する“Achieving High Load in Advertising Technology”
- LightbendのJonas Bonér氏(創設者兼CTO/Akka開発者)が今注目の話題を探る“From Microdisservices to Microsystems”
- MicrosoftのSlava Oks氏(Linux用SQL Server開発チームのリーダ)による”SQL Server on Linux: Will it Perform or Not?”
- James Hall(サーバレスを活用する@Parallaxの創設者),Richard Feldman(Elmのパイオニア),Elaine Ou(ブロックチェーンの先駆者)らソフトウェアイノベータ各氏による,SEのための高度なトピックの探求
3日間ぎっしり詰まった技術的なコンテンツに加えて,QCon London 2017では3月9日と10日の2日間をボーナスデーとして,ワークショップが開催される。Brian Goetz氏(Java言語アーキテクト)による“Understanding Java Modularity”を始めとして,KafkaやCassandra,クラウドパターン,React,12 Factor App,マイクロサービスなどのアーキテクチャワークショップが目白押しだ。そのフルラインアップはQCon Londonのワークショップページから,オンラインで見ることができる。
1月28日までに登録すれば,3日間のカンファレンスを1,375ユーロ(275ユーロ割引)で登録できる。今すぐ登録して最高率の割引を手に入れよう。
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