GoogleがいくつかのアプリケーションをInstant Appsとして,ユーザからフィードバックを得るために公開した。SDKは今年後半の一般提供を予定している。
Googleは先頃,いくつかのAndroidアプリケーションをInstant Appsとして提供すると発表した。このアプリケーションには“何千人もの開発者”がすでに関心を示しているが,フィードバック収集とフレームワーク改善を目的としたテスト用に一般公開されたのは,Googleが指定したその中の4つ – BuzzFeed,Periscope,Viki,Wishのみだ。同社は今年後半にSDKを公開して,同フレームワークを一般供用する予定である。
Instant Appsは,ディープリンクに対するGoogleの新たなアプローチだ。Webアプリケーションを採用してURLベースで特定のページにナビゲートするのではなく,通常のAndroidアプリケーションを複数のモジュールに分割することで,ユーザが他のアプリケーション内で関連する操作を選択した場合に,そのアプリが事前にインストールされていなくても,特定のモジュールをロードおよび実行できるようにする。Googleは昨年のGoogle I/Oでこの機能を紹介した。この話題についてはInfoQでも取り上げて,Instant Appsの動作方法や期待されるメリット,開発者が満たすべき条件,公開の方法などの情報をお伝えしている。ここではその詳細には言及しない。
GoogleはアプリケーションがInstant Appとして動作可能にするためのガイダンスを公開している。主なポイントは次のものだ。
- アプリから不要な部分を取り除くこと。
- URLベースのナビゲーションをサポートすること。これはAndroid 6.0で導入されたApp Linksをベースとする。ターゲットアクティビティおよびアクティビティ間のナビゲーションは,各アクティビティに関連付けられたURL経由で行われる。
- 必要ならばコードをリファクタすること。モジュールのサイズは4MB未満でなければならない。
- Android 6以降でサポートされている実行時パーミッションを使用すること。
- ユーザ認証を行なう場合は,Smart Lock for Passwordsを実装すること。
- サポートされない機能については,アプリケーションと同時にロードされる別のライブラリに分離して,Instant Appでは使用しないようにすること。Instant Appsとしてロードされる場合にサポートされない機能としては,バックグラウンドサービス,コンテントプロバイダ,ブロードキャストサービス,プッシュ通知などがある。Instant Appsでは外部ストレージへのアクセスや,インテントを通じたデバイス上のアプリの検索と操作,ブロードキャストの受信,GCMのアクセス,いくつかのデバイス識別子へのアクセス,セッティング変更は実行できない。この機能の大部分は,ユーザ保護の目的でInstant Appsでは禁止されている。
Instant AppsはAndroid 6.0で導入された実行時パーミッションを使用しているが,それ以前のバージョンのAndroidでも,Play Servicesを条件要件として,4.1以降(API 16以降)であれば実行が可能だ。
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