女性が技術業界から去りつつある。彼女らは不幸せで、価値を感じず、機会を欠いていると思っているからだ。彼女らの外見に関係なく、社員をとどめ、育てる環境を作らなければならない、とKate Heddleston氏は論じた。氏は組織が平等な機会を作りたいと思ったら使えるプロセスをQCon Londonの講演で紹介した。
Kate Heddleston氏は技術業界における不平等の現状、そして職場の不平等をどう改善できるかについてQCon London 2017で講じた。InfoQはQ&A、サマリーと記事によりカンファレンスを取り上げる。
多様性の欠落は兆候であり、問題ではないとHeddleston氏は述べ、空気品質を確かめるためにカナリヤを使う炭鉱労働者を例えに説明した。技術業界は根本的な問題を解決するのに十分に取り組んでいない;カナリヤが死ぬのを見て、より多くのカナリヤを呼び込むのだと。
技術業界で働く女性は大抵、兄弟、父親、または男性の友人に説得されているとHeddleston氏は言う。女性に誘われてキャリアをスタートさせた人はほとんどいない。氏の印象では、技術業界で働く女性は、他の女性に勧めるほどの心地良さを感じていないという。
人は価値を感じなかったり、機会が足りないと感じたときに離職するとHeddleston氏は言う。氏は女性に、なぜ技術業界を離れるのかと尋ねた。多くの人は、不幸せだから、と答えた。また、彼女らはこの問題について退職者面談で話すことができないとも感じていた。
多様性のこととなると、自分たちの振る舞いに向き合う勇気を持つのは難しいことかもしれない。あなたは計測してみたとおりの人物だし、もし多様性について何ひとつ測っていないとしたら、あなたは本当に何も気に掛けていないのだ、とHeddleston氏は論じた。
職場の不平等に起因する全ての問題を解決しようとするのは骨が折れることかもしれない、とHeddleston氏は言う。それをしようとすると人々は燃え尽きてしまうのだ。
Heddleston氏は、組織が平等な機会を作りたいと思ったら使えるプロセスを紹介した。3つの質問をすることから成っている。
- あなたのチームの全員が平等に得られるべきものは何ですか?
- 人々が平等な機会を妨げる利点・不利点は何ですか?
- 不平等な機会はどうやって測れますか?どうやって低下できますか?
氏は、誰でも平等に参加でき、職場の不平等に対処するアイデアが出てくるような安全な空間としてブレインストーミングを使いながら、この3つの質問を組織で尋ねることを提案した。
共感は人々がどう感じているかを理解し、深堀りするのに役立つ。傾聴は問題を理解するのに役立つ。人々はそれを経験するため、本当は問題なのだと前提から始めなければならないとHeddleston氏は述べた。
Heddleston氏は、問題を解決するのに分析的思考を使うことを示した。エンジニアは分析的思考と既に持っている問題解決スキルを使うことで、エンジニアリングカルチャーを改善し、さらに包括的にすることができる。これは問題を解決することに解析的な思いやりがある場合に役に立つ。
問題に対処するときには、再現性と透明性を持っていなければならないとHeddleston氏は言う。人々は何が起きているのか、問題が解決されるのかどうかを知る必要がある。このようなアプローチはコラボレーションを促進する。
Heddleston氏は、われわれは順調に進展しているものの、技術業界をより包括的にする道がまだあると言って講演を締めくくった。
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